2018年11月、トランプ米大統領(中央)とメキシコのペニャニエト大統領(左)、カナダのトルドー首相(いずれも当時)が北米自由貿易協定(NAFTA)に代わるUSMCAに署名した。[写真 AP=聯合ニュース]
米通商代表部(USTR)のグリア代表はこの日、「米国は現行形態のUSMCA更新に同意しない」と明らかにした。USMCAはトランプ大統領が第1次政権当時の2018年にそれまでの北米自由貿易協定(NAFTA)に代わりメキシコとカナダの首脳と署名した後、2020年7月に発効した。協定は有効期間を16年とした上で6年ごとに共同検討を行うことになっている。
検討後3カ国がすべて同意すれば協定を更新し、その時点から16年間協定期間を延長できる。1カ国でも更新に同意しない場合、協定は毎年再検討されて参加国間で交渉することになる。もし最後まで合意に至らない場合には2036年に自動満了する。グリア代表は更新検討期間であるこの日、メキシコとカナダの通商担当相とのビデオ会議で協定を更新しない考えを明らかにした。
米国がUSMCA更新を拒否したのは貿易赤字急増のためだ。グリア代表は「USMCAの足りない点と対メキシコ・カナダ貿易赤字問題を扱うため両国と協議を続けるだろう」と話した。米経済分析局によると、昨年の米国の商品貿易赤字は対メキシコが1970億ドル、対カナダが460億ドルだ。
ブルームバーグは「トランプ大統領はUSMCAが自身の打ち出した関税政策によりメキシコとカナダをある程度保護しているのに対し、米国の貿易赤字解消には十分な効果を出せていないと考えている」と分析した。
協定が短期間で終了する可能性もある。当事国のうち1カ国でも脱退を宣言すれば協定は6カ月の猶予期間を経て終わる。トランプ大統領は先月「過去のNAFTAが歴史上最悪の貿易協定だったので私がこれを正しUSMCAを作ったが、私にはいつでもこれを終わらせる権利がある」と話した。
ただ実現の可能性は大きくないとの見方が出ている。米シンクタンク「ケイトー研究所」のスコット・リンシコム副所長は「トランプの脱退カードは虚勢の可能性が大きい」と分析した。USMCAがもたらす経済的利益が大きいためだ。2024年の3カ国の貿易規模は1兆9900億ドル、外国人直接投資(FDI)は3800億ドルだ。協定が発効した2020年よりそれぞれ37%と16%増えた。
更新拒否や脱退をちらつかせるのは再協議の手段という分析が出ている。メキシコとカナダを圧迫し協定の全面的修正を狙うということだ。実際に米国はUSMCA改正に向けメキシコと公式交渉、カナダと非公式交渉を行っている。グリア代表は昨年の公聴会で「USMCAをそのまま承認するのは国益に合致しない」と話していた。
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