レオ14世教皇(左)が、教皇庁の人間開発省長官に任命されたアレッサンドラ・スメリッリ修道女と握手を交わしている。写真は先月30日(現地時間)、任命発表直後に人間開発省の公式ホームページで公開された。[写真 人間開発省ホームページ]
教皇庁は先月30日(現地時間)、「レオ14世教皇が、イタリア出身のアレッサンドラ・スメリッリ修道女を人間開発省長官に任命した」と発表した。人間開発省は、正義、平和、社会福祉、移住、保健司牧などを担当する教皇庁の中核部門だ。新たに長官に就任したスメリッリ氏は、同省の次官であるファビオ・バッジョ枢機卿とともに同省を率いることになる。教会法では、省庁トップの権限の一部は司祭叙階を受けた枢機卿が行使しなければならない。
新長官のスメリッリ氏は、「人間開発省は、傾聴と対話、協力を通じて教会の使命を支える極めて重要な役割を担う部署だ」としたうえで、「私を信頼してくださった教皇に深く感謝している」と述べた。
レオ14世教皇は、フランシスコ教皇の方針を受け継ぎ、教皇庁の高官職に女性を相次いで登用している。先月2日には、教皇庁の広報部門を統括する長官級ポストに、メキシコ出身のメディア経営者モンセラート・アルバラド氏を任命した。アルバラド氏は、教皇庁の省庁で長官級トップに任命された初の女性信徒となった。
フランシスコ教皇は在任中、女性登用を大幅に拡大し、教皇庁の「ガラスの天井」を打ち破ったとの評価を受けている。昨年1月には、イタリア出身のシモーナ・ブランビッラ修道女を奉献・使徒的生活会省(修道会省)の長官に任命したが、女性が教皇庁の長官に就任したのは史上初めてだった。続いて2月には、イタリア出身のラファエラ・ペトリーニ修道女をバチカン市国行政庁長官に任命した。バチカン市国行政庁の最高責任者に女性が就任したのも初めてだった。フランシスコ教皇は当時、「教皇庁における女性の役割は、ゆっくりではあるが着実に発展してきた」としたうえで、「現在も多くの女性が活動しており、今後はさらに多くの女性が教皇庁で活動するようになるだろう」と述べていた。
一方、カトリック教会内では、伝統主義勢力が独自に司祭叙階を強行したことで、教会内の分裂が深刻化している。AFP通信などによると、伝統主義団体「聖ピオ十世会(SSPX)」は、先月29日、スイス・エコン神学校近くで、司祭5人と助祭3人の叙階式を執り行った。
教皇の承認を得ない司教叙階は、教皇への不服従であり、教会の分裂を招く行為とみなされ、破門の対象となる可能性がある。レオ14世教皇は、「極めて重大な罪を犯すことになる」としたうえで、「今回の叙階式は教会の分裂を招く行為だ」と警告した。CNNは、「就任から1年余りを迎えたレオ14世教皇が、数十年にわたり改革を拒み続けてきた伝統主義団体と対立し、即位後初めての重大な試練に直面した」と評価した。
聖ピオ十世会(SSPX)は、1962~65年の第2バチカン公会議が推進したカトリック教会の現代化に反対し、1970年にフランス出身のマルセル・ルフェーブル大司教によって創設された団体だ。同団体はラテン語によるミサを堅持し、プロテスタントをはじめとする他教派との融和を目指す教会一致運動(エキュメニズム)も拒否するなど、伝統的な教義を重視してきた。
この記事を読んで…