ドナルド・トランプ米大統領が26日(現地時間)、ホワイトハウスで行われた大統領令署名式の途中、記者団の質問に答えている。ロイター=聯合ニュース
イラン側の交渉団を率いるモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長は、「了解覚書(MOU)は米国とイスラエルの敗北を証明する文書だ」とし、「MOUの条件が履行されるまでは、(米国との)追加交渉は行わない」と述べた。
◇ウィトコフ氏を派遣も…イラン「高官」は現れず
カタール外務省のマジド・ビン・モハメド・アル・アンサリ報道官は同日、「スティーブ・ウィトコフ中東担当特使と(トランプ大統領の義理の息子である)ジャレッド・クシュナー氏がドーハを訪れ、カタール側の仲介者と会談する予定だ」とし、「滞在中に米国とイランの高官級会談は開催されない」と明らかにした。
同報道官はさらに、「現時点でイランの高官がドーハを訪問する予定はない」とし、「高官級会談は実務協議が成果を上げた場合にのみ実現する」と付け加えた。
トランプ大統領は、イランがドーハでの第2回会談を要請したと主張してきた。しかし実際には、米国側だけが高官を派遣しながら、当事国であるイランではなく仲介国を通じた間接交渉のみで終わる可能性が高まっている。特にイランは、本交渉に入るためには、MOUで米国が合意した事項をまず履行するよう求めている。これには、「過度な譲歩」との論議を呼んだ凍結資産の解除も含まれている。
◇「敗北証明書…条件が満たされるまで交渉しない」
こうした中、ガリバフ議長はこの日、テレビ演説で、米国が合意したMOUについて「米国とイスラエルの敗北を証明する文書だ」とし、「MOUの条件が履行されるまでは追加交渉は行わない」と述べた。
ガリバフ議長は、トランプ大統領が主張するホルムズ海峡の「完全な無料通航」についても、「MOUによれば、海峡の無料通航は(本交渉期間である)60日間のみ認められる」とし、「これは戦争中の海峡封鎖によって同地域に足止めされていた船舶のための措置だ」と主張した。
さらに、「ホルムズ海峡はイランの領海であり、いかなる状況でも海峡に対する権利を放棄することはない」と述べ、交渉終了後には実際に通航料を徴収する考えを明確にした。
また、「(MOU締結後、イランは)約4000万バレルの原油を販売した」とし、「(米国の制裁は)事実上解除され、イラン産原油は20%高い価格で販売され、その代金は口座に入金されている」と述べた。米国とのMOUが事実上、米国の敗北宣言であるとの主張を強調する発言と受け止められている。
◇原油に続き、本交渉前に凍結資金の送金も要求
イランは、米国がすでに実施した原油制裁の解除に続き、凍結資産の解除措置を本交渉入りの前提条件として提示するなど、交渉開始に向けた要求水準を引き上げ続けている。
イラン外務省のイスマイル・バガイ報道官はこの日の記者会見で、「米国とはいかなるレベルの会談も予定していなかったため、中止する会談自体が存在しない」とし、「あす(1日)、カタール側と会談し、凍結資産解除に関する条項を含むMOUの履行について協議する」と明らかにした。
バガイ報道官はさらに、「最終合意に向けた交渉を開始するためには、MOU第1項、第4項、第5項、第10項、第11項の履行が開始され、継続されなければならない」とし、「今後数日間、これらの条項の進展状況を評価した上で、最終合意に向けた交渉をいつ、どのように開始するか決定する」と述べた。
言及されたMOU項目には、レバノンでの軍事衝突の停止をはじめ、ホルムズ海峡の開放と今後のイランの管轄権に関する事項、原油輸出制裁の解除、凍結資産の解除など、米国がMOU締結過程でイラン側に提示した補償措置が盛り込まれている。
カゼム・ガリババディ外務次官は特に、米国が同意したイランの凍結資産について、「これまでに解除された60億ドル規模のイラン資産は、まだイラン側に送金されていない」と述べ、凍結資産の解除はMOU締結に向けた先行補償措置であるとして、即時履行を求めた。
凍結資産解除をめぐる論議が拡大すると、トランプ大統領は「解除措置はイランの核交渉の履行状況に応じて実施される」とした上で、解除された資金についても「米国産農産物の購入にのみ使用できるよう制限を設ける」と主張してきた。
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