28日午前、北京で最も高いビル「CITICタワー」に通じる光華路の入り口で、交通警察がバリケードを設置して警備に当たっている。シン・ギョンジン記者
特に北京市全域では今年5月から、あらゆる種類の飛行ドローンの販売と使用が禁止されていた。さらに来月1日には、事故現場から約7キロ離れた人民大会堂で、中国共産党創建105周年記念大会が最高指導部の出席の下で開催される予定だった。
中国専門サイト「チャイナファイル」を運営するビル・ビショップ氏は26日、X(旧ツイッター)で「重大な安全保障上の欠陥だ」と指摘し、「あと少し飛んでいれば中南海まで到達できた。北京の警備体制には非常に大きな影響が予想される」と投稿した。
操縦士の身元を巡っても疑惑が浮上している。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は事故当日夜、石仏寺空港の駐車場で警察と私服捜査員が黒いビュイックのスポーツ用多目的車(SUV)を捜索する様子を写真付きで報じた。FTは車両ナンバーを公開データベースで照会した結果、「劉俊華」の名義で登録されていたと伝えた。この人物は中信集団傘下の資産運用会社で投資担当総経理(役員)を務める人物と同姓同名だった。事故直後には海外SNSで、中信集団の被害を受けた人物による報復衝突ではないかとの憶測も広がった。
しかし、中信集団が運営するSNS「中信理財」は27日、劉俊華氏の寄稿文を掲載した。FTは、これは中信集団側が該当の社員は操縦士ではないと否定する趣旨と受け取れるものであり、車両所有者と事故との直接的な関連性は確認できなかったと報じた。
事故直後、中国当局は航空業界に対し直ちに規制措置を講じた。業界関係者によると、操縦士単独での飛行訓練を含め、北京から半径300キロ以内のすべての不要不急の航空活動が全面的に停止された。公務機、操縦士訓練、必要不可欠な生産活動、緊急救助などの飛行のみが、政府機関の公文書を提出した場合に限り認められる。
また、各運航機関には公安当局によるすべての操縦士の身元調査に協力し、飛行技術レベルや身体・精神の健康状態を評価したうえで、その結果を少なくとも1年間保存するよう通知が出された。業界からは「史上最も厳しい飛行禁止令」との声も上がっている。一部では、中国が未来産業として育成を進める低空経済政策にも悪影響は避けられないとの見方が出ている。
一方、今回の事故によるCITICタワーの被害は大きくなかったとみられる。香港紙・明報は28日、「被害はガラスカーテンウォール2枚が破損した程度にとどまった」とし、「穴は27日に覆いで塞がれた」と報じた。航空愛好家によると、衝突時の機体速度は時速約200キロ、機体重量は約340キロで、燃料タンク容量も120リットルにすぎず、破壊力は限定的だったという。
ドローンさえ規制していた北京で…軽飛行機が108階建てビルに衝突した謎(1)
この記事を読んで…