ファウンドリー(半導体委託生産)世界1位の台湾TSMCの子会社で工場運営を担う熊本のJASM第1工場。[写真 共同=聯合ニュース]
韓国政府の第2国家半導体クラスター発表を控え与党陣営が繰り返して取り出す論理だ。与党「共に民主党」の丁秦旭(チョン・ジヌク)議員と全羅南道(チョンラナムド)の金瑛録(キム・ヨンロク)知事は18日と26日にそれぞれ会見とコメントを通じ、熊本を例に挙げながら「日本も地方拠点に半導体生産基地を分散している」と主張し、光州(クァンジュ)・全羅南道への誘致を促した。
実際に現在熊本は日本の半導体復活の最前線に挙げられる。
2024年12月に量産を始めた台湾TSMC日本子会社JASMの第1工場をはじめ、パワー半導体の三菱電機、車載半導体のルネサスなどが拠点を置いている。TSMCは第2工場まで推進中だ。
だが日本では熊本を単純な地方分散政策の結実とだけみるのは難しいという意見が多い。日本大学経済学部の権赫旭(クォン・ヒョグク)教授は「TSMCが熊本を選んだ理由としては、豊富な地下水と安い電気料金、安定した地盤が挙げられるが、決定的だったのは既存の半導体生態系」と話す。
熊本がある九州に半導体工場が作られたのは1960年代後半からだ。1980年代には米国のシリコンバレーになぞらえ「シリコンアイランド」と呼ばれるほどの半導体集積地としての位置づけを確立し、日本の集積回路(IC)生産の約40%を占めてきた地域だ。
TSMCが熊本工場建設を正式発表する5年前の2016年、日本の経済産業省の委託事業で製作された「九州地域半導体・エレクトロニクス分野関連企業マップ」には半導体分野40社、電子分野31社、生産設備分野39社が工程別に整理されている。
半導体関連企業が進出しやすい産業基盤がすでに形成されていたのだ。
半導体分野ではウエハーを作るSUMCO、製造装備を扱う東京エレクトロン九州、ボンディングワイヤーの田中電子工業、検査装備のアドバンテストなど前工程ができるよう関連企業がそろっていた。
権教授は「九州は九州電力が原子力発電所を運営してエネルギーも十分で、人材も多く、水も多くて半導体をするのに良い地域。熊本は既存の集積に投資が加わった事例に近い。TSMCが九州に工場を建てたのもこうした理由」と説明した。
与党がまた別の例に挙げる北海道は、既存の半導体集積が弱い地域に新たな拠点を作ろうとする試みに近い。日本政府の支援とトヨタやソニーなど大企業8社の出資を受けたラピダスは北海道に半導体工場を建てて試験生産に入った。2027年の先端半導体量産を目標にしている。
ただ北海道もやはり単純な地方分散とみるには難しい。北海道は豊富な水資源と広い土地、涼しい気候、人材基盤を強みとして打ち出す。理工系大学13校と高等専門学校4校、大学院9校から排出する人材プールが半導体企業誘致論理の主要根拠として提示された。
半導体企業関係者は「結局非首都圏でも条件が備わっていれば大型投資がついてくる。企業が地方だから行ったのではない。地域分散は目的ではなく結果」と話した。
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