ドナルド・トランプ米大統領が22日(現地時間)、ホワイトハウスで行われた大統領令署名式の途中、イランとの交渉過程について言及している。AP=聯合ニュース
トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスで行われた大統領令署名式で記者団との質疑応答に応じ、「われわれが推進している措置の一つは、凍結が解除された資金を食料購入に使うことだ」とし、「トウモロコシや大豆など、イランが必要とするあらゆる品目をわれわれの農家から購入することになるため、農家は非常に喜んでいる」と述べた。
トランプ大統領は、イランが凍結解除資金を域内のテロ組織支援などに流用できないようにするため、米国とカタールが資金使用に対する承認権を持つことになると強調した。
これに先立ち、スイスで行われたイランとの高官級協議を主導したJ・D・バンス米副大統領も前日、交渉終了後の記者会見で、「イランの資金凍結が解除されるなら、その資金は米国の農家の所得増大とイラン国民への食糧供給に使われることになる」と述べた。
バンス副大統領は、この構想を提案したのはトランプ大統領の長女婿で、今回の交渉団にも加わったジャレッド・クシュナー氏だと明らかにした。また、凍結資産の使途管理については、「カタールに対し、資金がわれわれの意図した通りに使用されることを保証できる仕組みづくりを支援してほしいと要請し、カタールもこれに同意した」と説明した。
ただし、バンス副大統領は米国側のこうした構想について、イラン側も同意したのかどうかについては明確な回答を避けた。終戦了解覚書(MOU)締結の条件として凍結資産解除を求めてきたイランが、その使途を米国産農産物購入に限定する条件を受け入れたかどうかは不透明だという意味だ。
また、仮にイランが米国の提示した条件を受け入れたとしても、その資金が本来の食料購入費用を代替する効果を持つため、結果的にはイラン政府が軍備増強やテロ組織支援などに充てられる財政的余力を拡大させる可能性があるとの懸念も出ている。
トランプ大統領が凍結資産管理の主体として名指ししたカタールには、韓国に凍結されていたイラン産原油代金60億ドル(約9700億円)も移されている。この資金は当初韓国国内で凍結されていたが、前任のバイデン政権が2023年9月にイランとの受刑者交換で合意したことを受け、カタールのドーハにある口座へ移管された。
一方、トランプ大統領はイランとの交渉について、「われわれは公正かつ合理的な合意を導き出すうえで非常にうまくやっている」とし、「イランが約束を守らず、あるいは正しく行動しなければ、私はやるべきことをやる」と述べた。
これは、交渉が難航または決裂した場合、イランに対して軍事措置を含む圧力に踏み切る可能性を示唆したものと解釈される。ただ、「やるべきことをやる」という比較的穏やかな表現を用いることで、イランに対する露骨な攻撃予告発言は控えた。
トランプ大統領は重ねて、「イランがわれわれを尊重する限り、何の問題もない」と述べた。交渉過程で過度な要求や逸脱行為を行わないよう警告する一方、自身の強硬発言によって交渉に悪影響が及ぶ可能性を遮断しようとする意図があるとみられる。
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