22日(現地時間)、オマーンのムサンダムから眺めたホルムズ海峡の船舶。ロイター=聯合ニュース
トランプ政府は、イランによるIAEA査察受け入れに対する見返りとして、イランの原油輸出を認めたことを明確にした。
スコット・ベッセント米財務長官はこの日、X(旧ツイッター)で「イランはホルムズ海峡の自由で開かれた通航と、IAEA査察団の再入国受け入れを約束した」とし、「これを受け、イラン産原油の生産・引き渡し・販売を認める60日間の暫定的な一般ライセンスを発行した」と明らかにした。
制裁免除期間は米東部時間基準で8月21日午前0時1分までだ。イランはこの期間中、原油販売だけでなくドル建て決済も可能になる。これまで「影の船団」を通じて中国などに割安で非公式販売していたイランにとっては、市場価格で原油を販売できるようになり、ドル不足による為替相場急騰の負担からも一定程度解放される見通しだ。
これについてWSJは、米財務省で対イラン制裁を担当していたミアド・マレキ氏の話として、「米議会が過去20年間に構築してきた対イラン制裁体制から根本的に逸脱することを意味する」と評価し、「イランが核計画の一部を放棄する前に相当な経済的利益を得ることへの懸念を再び呼び起こしかねない」と指摘した。
アトランティック・カウンシルのシニアフェロー、ダニエル・タネンバウム氏もNYTに対し、「JCPOA当時の制裁緩和は即時に実施されたのではなく、IAEAが核関連義務の履行を確認した6カ月後の『履行の日』に行われた」と述べ、今回の措置はオバマ政権時代の制裁解除に比べ性急な側面があると評価した。
◇凍結資産「先行解除と使途」をめぐり論議の可能性
トランプ大統領がこれまで、イランによる約束履行前には解除しないと繰り返し述べてきた凍結資産問題についても、論議を呼ぶ可能性があるとの見方が出ている。
イランのアッバス・アラグチ外相は協議終了後、原油輸出再開とともに「凍結資産の一部が解除された」と主張した。イランはMOU締結以前から、本協議入りの条件として250億ドル(約4兆円)規模の凍結資産を先に解除するよう求めてきたが、トランプ大統領は「制裁緩和は行動の問題だ」として、こうした要求を退けてきた。
これについてバンス副大統領は協議後、「イランが米国産大豆、トウモロコシ、小麦を購入することを条件に、イランの凍結資産解除に同意する可能性がある」とし、「これは極めて優れた、典型的なトランプ流の取引であり、米国民にもイラン国民にも利益となる」と強調した。凍結資産の一部を解除する一方、その使途を米国産農産物購入に限定することで、資金が核兵器開発やテロ支援に使われるのを防ぐ狙いと解釈される。
ただしバンス副大統領は同日、米国へ帰国する専用機内で記者団から「イランは凍結資産を米国産農産物購入のみに使用することに同意したのか」と問われると、「資金がわれわれの望む用途に流れるよう保証するため、(仲介国である)カタールにメカニズム構築を要請した」と述べたものの、イラン側の同意の有無については言及しなかった。
バンス副大統領はさらに、「根本的に(協議と履行に)進展が見られない場合、資金は解除されない」とし、「これは今後数日間続く協議において間違いなく重要な部分となるだろう」と付け加えた。
トランプ氏「イラン、核査察受け入れへ」…60日間の原油販売の道が開かれる(1)
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