イランのアッバス・アラグチ外相(左)がスイス会談を前に、パキスタンのシャリフ首相と握手している。後方はJ・D・バンス米副大統領。[ロイター=聯合ニュース]
双方はこの日、ホルムズ海峡を通過する商船の安全な航行を目的として、事故や誤判断を防ぐための連絡チャンネルを構築することで合意した。J・D・バンス米副大統領は協議終了後、「イランが国際原子力機関(IAEA)査察団の復帰を認めることにした」とし、「活動開始は今週中を予定している」と述べた。これを受け、スコット・ベッセント米財務長官は「イラン産原油の生産・販売・輸送に関する制裁を60日間、一時的に免除する」と発表した。適用期間は米東部時間基準で8月21日午前0時1分までとなる。
こうした合意に至る過程で、双方は協議決裂の危機にまで至る神経戦を繰り広げ、今後60日間にわたる厳しい交渉を予告した。イランは協議前日、イスラエルがレバノン内の親イラン武装組織ヒズボラに対する空爆を継続していることはMOU違反に当たるとして、ホルムズ海峡の再封鎖措置を発表した。これに対し、ドナルド・トランプ米大統領は、イランがヒズボラを抑えなければ「さらに強力な打撃を加える」と威嚇し、これに反発したイランは協議開始から80分で交渉の席を立った。
膠着状態に陥った協議は、仲介国の説得によって辛うじて継続され、最終的に「双方が非常に前向きな進展を遂げた」とする声明が発表された。共同声明発表後、イランは直ちに前向きな評価を示した。イスマイル・バガイ外務省報道官はイラン国営放送に対し、「イランの石油および石油化学製品輸出に対する制裁が免除され、封鎖も解除されたほか、一部凍結資金の解除とともに、イラン向けの大規模な再建・開発計画が始動した」と述べた。さらに、「レバノンを含む全ての戦争の終結など、MOU第13項に基づく条件がまず履行されなければならない」と強調した。
MOU第13項には、レバノンなど全ての戦線における戦争終結、米国による海上封鎖解除、イランの原油輸出許可、凍結資産解除などの措置が実施されて初めて最終協議を開始するという内容が盛り込まれている。今回の協議について「大きな進展があった」との評価は、イランがこうした要求の一部で成果を得たことを意味すると解釈される。特にイランの主張通り、一部凍結資産がすでに解除されているのであれば、凍結資産解除はMOU締結の見返りではなく「合意履行に対する報酬」として行われるとしてきたトランプ大統領の従来の説明と食い違うことになり、論議を呼ぶ可能性がある。
米国は比較的慎重な姿勢を維持した。CNNは交渉団関係者の話として、「この日協議された主要争点の一つは、レバノンにおけるイスラエルとヒズボラの衝突防止メカニズムおよび停戦履行だった」と報じた。
一方、21日付のブルームバーグ通信によると、20~21日に超大型タンカー5隻がオマーン沿岸に沿ってホルムズ海峡へ進入し、航行を続けた。これらの船舶に積載された原油は約800万バレルと推定される。韓国海洋水産部は22日、ホルムズ海峡内側で待機していた韓国船舶2隻も、MOU発効後初めてホルムズ海峡を通過して外洋へ出たと明らかにした。
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