米国のドナルド・トランプ大統領が18日(現地時間)、ワシントンのホワイトハウス・イーストルームで開かれた名誉勲章授与式で発言している。AP=聯合ニュース
ただ、当初19日に予定されていたMOU署名式が17日に前倒しされたものの、8月16日までの60日以内に終えなければならない「本協議」はこの日開始できなかった。19日の署名式後に直ちに始める予定だった実務協議も延期される可能性が高まっており、もともと短い協議期間はさらに短縮される見通しだ。
◇「60日間の協議開始」…ホルムズ海峡はひとまず無料通航
J・D・バンス米副大統領はこの日、ホワイトハウスでの記者会見で、「イランとの終戦MOU締結に伴う60日間の協議期間が、公式に本日始まった」と明らかにした。
あわせて、米海軍が対イラン海上封鎖を解除し、合意署名後の昨夜だけで1250万バレルの原油がホルムズ海峡を通過したと強調した。イランも約束通り、ホルムズ海峡通過に伴う通行料を徴収しなかった。
ドナルド・トランプ大統領は自身のSNSで、「市場は原油価格が大幅に下落し、株価が大きく上昇している現在の状況を非常に好感している」と主張し、合意成立の成果を誇示した。実際、米国の全国平均ガソリン価格は1ガロン当たり3.999ドル(約777円)と集計された。ガソリン価格が4ドルを下回ったのは3月末以来初めてだ。
しかしイランは最高国家安全保障委員会名義の声明を通じ、「今後はイラン・ペルシャ湾水路管理庁(PGSA)がホルムズ海峡の航行を管理する」と発表した。イランメディアは「当面はイラン政府が費用を負担するため、60日間は手数料を支払う必要がない」と伝えた。60日後には通行料を課す考えを示唆した発言と受け止められている。
◇協議開始は遅れる見通し…イラン「無理な要求は受け入れない」
一方、60日間に限定された本協議は開始できなかった。バンス副大統領は「今週末に協議を行う計画だが、変更される可能性もある」と述べ、当初19日にスイスで実務協議を開始する計画に支障が生じる可能性を示唆した。
60日以内にイランの核プログラムと、それに伴う補償措置などに関する協議を終えなければならない状況で、協議期間がさらに短縮されれば、山積する争点の処理負担が一層大きくなる可能性がある。
さらに、MOU合意過程で実利を得たと評価されるイランも、後続協議で容易には譲歩しない姿勢を示している。
イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師はこの日、国民向けの書面メッセージを発表し、「MOUは条件付きで承認したものだ」とした上で、「米国の無理な要求は決して受け入れない」と述べた。イランとの終戦合意のために米国が誠意を示しながら石油輸出制裁解除や凍結資産解除などのカードを提示した面目をつぶすような発言だ。
こうした中、トランプ大統領はSNSで「われわれはレバノン、ヒズボラ、そしてイスラエルを含むすべての戦線で完全な停戦を期待している」と述べ、レバノンで親イラン武装組織ヒズボラと武力衝突を続けるイスラエルに圧力をかけた。交渉局面を壊さないよう警告を送ったものとみられる。MOU第1項には「レバノンを含むすべての戦線で軍事作戦の即時かつ恒久的な終了を宣言する」と明記されている。
米・イラン60日協議「カウントダウン」…山積する懸案の中、協議開始は遅れる見通し(2)
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