先週、エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が訪韓した。持ち前の親しみやすさで、産業界の現場はもちろん、チキン店、PCバン(ネットカフェ)、野球場、大学まで縦横無尽に駆け巡った。だが、集まったのは関係者や報道陣ばかりで、一般の人々の熱気や反応は以前ほどではなかった。昨年秋に訪韓した際には、フアンCEOが立ち寄ったチキン店に若者たちが押し寄せて大騒ぎになった。今回はそうしたことはなかった。若者たちは、フアンCEOの精力的な行動は自身のビジネスのためだと考えている。非難すべきことではないが、だからといって興奮することでもない。フアンCEOと会った韓国企業の経営者たちも、それぞれの利益のために動いている。AIや半導体、ロボット、ゲーム産業が成長して利益が生まれれば、それは彼らのものだ。サムスン電子の成果給を目の当たりにして、若者たちの思いはいっそう固まった。「彼らだけのリーグ」に付き合うつもりはないということだ。ネット上のコメントはもともと批判的になりがちだが、フアンCEOの記事には好意的なコメントがそれほど多くなかった。若者たちの関心は、フアンCEOがチキンとビールを味わった弘大(ホンデ)前ではなく、投票用紙不足問題が発生した蚕室(チャムシル)に向いていた。
対立の核心は雇用不足と資産格差だ。5月の若年層(15~29歳)の就業者数は、1年前に比べて25万人も減少した。AIという大きな波の中で、企業が人を多く採用しなくなっているためだ。特に新卒一括採用を減らしたことは若者たちにとって致命的だ。新卒者は応募書類すら受け付けてもらえない。大学卒業後にインターンなどの経歴を改めて積まなければならない。そうして30歳を超えると、今度は年齢が高いという理由で採用されない。最初の就職先を早く決めなければ、その後の足掛かりも得られないが、それが容易ではない。
AIやロボットの導入が本格化すれば、若年層の雇用環境はさらに悪化することは間違いない。効率は高まるが、雇用は減る。国家データ処によると、製造業就業者のうち半導体分野の割合はわずか4%にすぎない。先端技術企業で働く一部の若者と、それ以外の大多数の若者との格差は大きく広がる可能性が高い。サムスン電子の成果給を見て感じた疎外感は、一時的なものではなく構造的な問題だということだ。
政府が就職活動中の若者より既存の労働者の保護に熱心であることも状況を悪化させている。政府が推し進めた「黄色い封筒法」は既存労働者のための法律だ。黄色い封筒法によって新規採用はむしろ減少する。労組委員長出身の金栄訓(キム・ヨンフン)雇用労働部長官は、労使紛争や事故現場への対応に追われている。名前は雇用労働部だが、見えるのは雇用ではなく労働ばかりだ。李在明(イ・ジェミョン)大統領も、労働者保護に比べて若者の雇用については言及そのものが多くない。かつての大統領たちが執務室に「雇用状況ボード」を設置し、大々的にアピールしていたのとはかなり異なる雰囲気だ。
【コラム】韓国の2030世代は右傾化しているのではない(2)
対立の核心は雇用不足と資産格差だ。5月の若年層(15~29歳)の就業者数は、1年前に比べて25万人も減少した。AIという大きな波の中で、企業が人を多く採用しなくなっているためだ。特に新卒一括採用を減らしたことは若者たちにとって致命的だ。新卒者は応募書類すら受け付けてもらえない。大学卒業後にインターンなどの経歴を改めて積まなければならない。そうして30歳を超えると、今度は年齢が高いという理由で採用されない。最初の就職先を早く決めなければ、その後の足掛かりも得られないが、それが容易ではない。
AIやロボットの導入が本格化すれば、若年層の雇用環境はさらに悪化することは間違いない。効率は高まるが、雇用は減る。国家データ処によると、製造業就業者のうち半導体分野の割合はわずか4%にすぎない。先端技術企業で働く一部の若者と、それ以外の大多数の若者との格差は大きく広がる可能性が高い。サムスン電子の成果給を見て感じた疎外感は、一時的なものではなく構造的な問題だということだ。
政府が就職活動中の若者より既存の労働者の保護に熱心であることも状況を悪化させている。政府が推し進めた「黄色い封筒法」は既存労働者のための法律だ。黄色い封筒法によって新規採用はむしろ減少する。労組委員長出身の金栄訓(キム・ヨンフン)雇用労働部長官は、労使紛争や事故現場への対応に追われている。名前は雇用労働部だが、見えるのは雇用ではなく労働ばかりだ。李在明(イ・ジェミョン)大統領も、労働者保護に比べて若者の雇用については言及そのものが多くない。かつての大統領たちが執務室に「雇用状況ボード」を設置し、大々的にアピールしていたのとはかなり異なる雰囲気だ。
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