ジョン・マクフォール氏。[写真 欧州宇宙機関(ESA)キャプチャー]
英国宇宙庁は2日(現地時間)、ジョン・マクフォール氏(45)を米国の民間航空宇宙スタートアップ「バスト(Vast)」の宇宙ステーション「ヘイブン1(Haven-1)」に派遣し、科学研究の任務を遂行させるための資金支援で協力する内容の覚書(MOU)を締結したと明らかにした。
初の民間宇宙ステーションとして開発中のヘイブン1は、早ければ来年にも打ち上げられる予定だ。
英国宇宙庁は「マクフォール氏が任務に参加すれば、人体生理学や筋骨格系の適応、微小重力環境における義足など人工器官の性能、宇宙での人間の動きやバランス維持の方法などに関する先駆的研究を行うことになる」と説明した。
マクフォール氏は元短距離陸上選手で、欧州宇宙機関(ESA)の予備宇宙飛行士だ。
19歳だった2000年、オートバイ事故で右膝下を失った後、義足で短距離選手として活躍した。2008年北京夏季パラリンピックでは陸上100メートルで銅メダルを獲得した。
英国国民保健サービス(NHS)の整形外科医資格を取得しており、3人の子どもの父親でもある。
マクフォール氏は2022年、身体障がい者が宇宙ステーションで長期任務を遂行できるかを検証するESAのプロジェクトに参加し、昨年適格判定を受けた。2023年からはドイツにある欧州宇宙飛行士センターで訓練に参加している。
マクフォール氏が実際に宇宙ステーションへの到達に成功すれば、英国人としては2016年のティム・ピーク氏以来初となる。
マクフォール氏は英国宇宙庁を通じた声明で「この任務に成功すれば、人類の宇宙飛行における重要な節目となるだけでなく、障がいを持つ人々が何を成し遂げられるのか、地球であれ宇宙であれ達成に限界はないという強いメッセージを送ることになる」と述べた。
またBBCとのインタビューでは、宇宙飛行士に必要な資質として「合理的な性格、問題解決能力、コミュニケーション能力、プレッシャーの中で意思決定する能力」を挙げ、「パラリンピックでスタートラインに立った経験、外科医として長い間厳しい状況で働いた経験、患者や家族と難しい対話をしてきた経験が役立った」と説明した。
マクフォール氏は「子どもたちは、私が宇宙に行ったら犬を飼わせてあげると約束したので喜んでいる。今さら引き下がることはできない」と語った。
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