米海兵隊の統合対空防衛システム「MADIS」が先月28日、フィリピンのサンバレス州サンアントニオの海軍基地で実施された米国・フィリピン年次合同演習「バリカタン」でドローンを迎撃している。[ロイター=聯合ニュース]
◆100万ドルのミサイルの代わりに1万1250ドルの弾丸
ウォールストリートジャーナル(WSJ)は30日(現地時間)、米軍が対ドローン作戦において最新の短距離防空システム「MADIS(Marine Air Defense Integrated System:米海兵隊統合対空防衛システム)」の比重を増やしていると報じた。MADISは次世代の統合軽戦術車両(JLTV)2台にスティンガーミサイル、30ミリ機関砲、先端レーダー、指揮統制装備を組み合わせたシステムだ。現場の指揮官がミサイル、機関砲、電子戦など複数の手段の中から標的に応じた対応方式を選択できるように設計されている。
特に目を引くのは30ミリの特殊弾だ。この弾丸は近接信管(点火装置)を搭載し、目標物に近づくと自動的に爆発する。ミサイルより正確性は落ちるかもしれないが、コストの面ではるかに有利だ。WSJは北大西洋条約機構(NATO)出身の弾薬技術者の言葉を引用し、「ドローン1機を撃墜するのに弾丸5発が必要だと仮定しても、費用は1万1250ドル(約180万円)水準」と伝えた。これはイラン製シャヘドドローンの製造コストとして知られる3万~3万5000ドルを下回る。
従来の迎撃手段と比較すると、そのコスパはさらに際立つ。MADISに搭載されているスティンガーミサイルは1発あたり43万ドル、コヨーテドローン迎撃機は10万~12万5000ドルだ。米軍がドローン撃墜に使用してきたAIM-120空対空ミサイルは米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)の試算基準で1発あたり100万ドル(約15億ウォン)にのぼる。パトリオットミサイルは1発の生産に約400万ドル(約60億ウォン)かかる。
◆イラン戦争で表れたコスパ戦争の必要性
5000万ウォン(約530万円)前後のドローンを撃墜するため15億ウォンの空対空ミサイルや60億ウォンのパトリオットミサイルを使用すれば、戦術的には撃墜に成功したとしても戦略的には損失が累積して失敗と見なされる可能性がある。実際、米軍はイラン戦争においてイラン発のドローンがサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などの湾岸諸国、およびこれらの国に駐留する米軍基地に打撃を与えたことを受け、コスパを重視し始めた。ウクライナから輸入したドローン関連の指揮統制プラットフォームをサウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地に実戦配備したのがその一例だ。
米軍が先月4月にフィリピンで実施された年次合同演習「バリカタン」にMADISを配備してドローン撃墜訓練を実施したのも同じ理由からだ。WSJは「この訓練は現代戦において100万ドルのミサイルを使用せずにドローンを撃墜する方法を模索する米国の試みを示している」と評価した。
安価なドローンには安価な弾丸、兵士の代わりにキラーロボット…米軍も参入した「コスパ戦争」(2)
この記事を読んで…