20日に京畿雇用労働庁で開かれたサムスン電子賃金交渉を終えた後、サムスン電子のヨ・ミョングDSピープルチーム長(左)と雇用労働部の金栄訓長官(中央)、サムスングループ超企業労働組合サムスン電子支部のチェ・スンホ委員長(右)が暫定合意案に署名した後手を取り合っている。[写真 ニュース1]
超企業労組と全国サムスン電子労働組合で構成された共同交渉団は27日、「2026賃金および団体協約」の暫定合意案が賛成率73.7%で可決された後、使用側と調印式を行った。昨年12月11日に賃金交渉が始まってから167日ぶりだ。この日午前10時に終了した投票で全投票者6万5593人のうち95.5%の6万2616人が参加し、4万6142人が賛成票を投じた。
サムスン電子社長団は「国民と株主、顧客などに心配をかけた点を改めて謝罪する」とし、今後5年間に総額5兆ウォンを「共生・健全な生態系作り」と「未来人材育成」に投資すると明らかにした。一種の社会的責任強化案で、▽2次・3次中心の中小協力会社支援▽脆弱階層・零細自営業者に向けた包容的金融拡大▽人工知能(AI)人材に向けた産学協力――などに使われる予定だ。
最悪の生産支障は避けたが財界では合意案可決を「新たな対立の序幕」とする見方が少なくない。事業部別成果給格差にともなう労組内対立が深まっている。実際に今回の投票では半導体(DS)部門所属者が大多数である超企業労組では80.6%が賛成したが、家電・スマートフォンなどデバイス経験(DX)部門が主軸の全国サムスン電子労組の賛成率は21.1%にすぎなかった。
DX部門社員の不満に法的紛争も予告された。サムスン電子労働組合同行は前日、水原(スウォン)地裁に投票手続き中止を要求する仮処分申請を提出した。
これに対し盧泰文(ノ・テムン)DX部門長(社長)が鎮火に出た。盧社長はこの日社内メッセージで「事業環境と業況の違いが部門ごとに異なる結果につながる状況に遺憾と責任を感じる。DX部門の競争力を回復することにより厳重に臨む」とした。
合意案をめぐる株主の反発も鋭い。株主団体である「大韓民国株主運動本部」は、成果給算定過程から株主総会決議が抜けた点など手続き的な違法性を挙げて無効確認訴訟を予告した状態だ。
世界市場での信頼回復も至急だ。ストは回避したが労使リスクがレッテルのように貼られる場合、ビッグテック顧客に「安定した供給元」という位置づけが揺らぎかねない。早急に内部の不和を振り払って対内外不確実性を解消することが下半期最大の課題として残った。
祥明(サンミョン)大学システム半導体学科のイ・ジョンファン教授は「世界的顧客の立場ではサムスンの労使対立自体を深刻な供給網リスクと受け止めるほかない。納期に支障がない点を確実に証明し不安感を静めることが至急だ」と話した。
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