労組が21日のストを予告したサムスン電子本社前に停止標識が見える。[写真 ニュース1]
ウォール・ストリート・ジャーナルとガーディアンなど外信によると、労組の活動が活発な西欧諸国ですら労使の自律解決が難しい場合には政府が国家経済を理由に介入していた。2022年の米鉄道労組ストが代表的だ。物流がストップする危機に置かれるとバイデン大統領(当時)が立ち上がった。鉄道と航空の紛糾解決に向け1926年に制定した「鉄道労働法」を発動して労組のストを強制的に中断させた。議会には政府がまとめた合意案を労組に強制する措置を盛り込んだ「労使合意強制法案」を通過させるよう求めた。
「ユニオン・ジョー」と呼ばれるほど代表的な親労組性向のバイデン氏が「裏切り者」という批判を受けながらも強行した結果どうにかストを防ぐことができた。ウォール・ストリート・ジャーナルは「鉄道ストの結果は理念を押し倒すほど致命的だった。バイデン氏は正しい選択をした」と指摘した。
バイデン氏は2023年の全米自動車労組のストでも仲裁を試みたが、結局ストを防ぐことはできなかった。労組は大幅な賃金引き上げ案を勝ち取ったが、結局競争力低下により大規模なリストラを受けなければならなかった。
2002年には米国西部29の港湾が労使紛糾で閉鎖された。1日の被害額が20億ドルに達した。事態が2週目に入り込むと当時のジョージ・W・ブッシュ大統領が1947年に制定した「タフト・ハートレー法」を持ち出した。ストが国の安全保障と経済を脅かす場合、政府が80日間の冷却期間と業務復帰を命令できるようにした法律だ。
強硬な労組のストが激しい欧州でも国の供給網と直結した基幹産業や核心製造業がまひする時は間違いなく政府が介入した。フランス政府は2022年、トータルエネルギーなど石油会社労組が10%の賃上げを要求しストを行うと、公共秩序とエネルギー供給安定を理由に「業務復帰命令」を発動した。命令を拒否した核心人材は行政力を動員して強制的に業務に復帰させた。労組が反発して訴訟を起こしたが、フランス最高行政裁判所は「公共の秩序維持に必要な最小範囲の業務復帰命令は適法だ」として政府側の手を上げた。ロイター通信は「ストは憲法上の権利だが制約を受けることもある」と報道した。
スペインもほぼ同時期に同国最大のエネルギー企業レプソルの労組がストを予告すると憲法第28条第2項(共同体必須サービス維持に向けた保障措置)を根拠にスト期間にも最小20%から最大100%に達する人材を強制的に勤務させる「必須サービス維持命令」を発動した。スペイン政府は「産業生態系破壊と安全保障危機を防ぐために必要な措置」として早期妥協を圧迫した。
徹底して市場を統制する中国政府も積極的に対応した。2022年にアップルのiPhoneを作るフォックスコン鄭州工場のストが代表的だ。コロナ禍にともなう封鎖と賃金問題で大規模デモが起きたが、地方政府が行政力を動員して防疫規定を緩和し、新規人材確保を支援して工場運営を正常化した。中国共産党機関紙の環球時報は「政府が企業を助け世界的供給網の安定性を増進するためバトンをつかまなくてはならない」と報道した。
各国政府の介入が主に鉄道やエネルギーなどインフラ中心になされただけに、半導体産業を同格に置けるかは確かめなくてはならない。韓国の労働法上、争議が発生しても必ず維持しなければならない必須維持業務制度の範囲には鉄道、航空、水道、電気、ガス、病院などだけが含まれる。高麗(コリョ)大学法学専門大学院のパク・ジスン教授は「サムスン電子の半導体は国の輸出と供給網、産業全般に及ぼす影響が非常に大きく、緊急調停権発動要件を満たすとみる余地が十分だ」と話した。
ただ緊急調停権が政府が持つ最も強力なカードであっても、ストを一時的に止める弥縫策にすぎない。特にストが始まってから発動できるので莫大な被害が発生する前に労使が自律調停するのが最善だ。
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