梨花(イファ)女子大学気候エネルギーシステム工学科のイェ・サンウク教授が示した、昨年4月のニーニョ3.4海域の海面水温図(左)。平年値を最低6度上回ることを示す紫色の同心円が現れている。イ・サンウク教授
◇スーパーエルニーニョ時以上に熱い太平洋
13日、梨花(イファ)女子大学気候エネルギーシステム工学科のイェ・サンウク教授によると、4月のエルニーニョ・ラニーニャ監視区域「ニーニョ3.4」(東太平洋)の一部海域の水温は、平年値(1991~2020年)より約6~7度高かった。イェ教授は「海が非常に熱いということだ」とし、「こうした現象はほとんど見たことがない」と話した。
イェ教授が根拠として示した海面水温図には、紫色で表示された海域がある。水温が平年値より5度高い場合は濃い赤色で表示されるが、それを上回ったことを意味する。通常、ニーニョ3.4海域の3カ月平均水温が平年より0.5度高い状態が5期連続すると、エルニーニョの兆候とみなされる。
イェ教授は「現在、エルニーニョが強い勢いで発達している」と説明した。「スーパーエルニーニョ」が発生したと評価された2015年4月と比較しても、水温の上昇幅がそれだけ急だったためだ。2015年4月のニーニョ3.4海域の水温上昇幅は、当時の平年値(1981~2010年)より4度程度にとどまっていた。
◇突発西風を注視…南米は豪雨、東南アジアは山火事
今後、エルニーニョを”点火”する突発西風(Westerly Wind Burst)が発生すれば、エルニーニョが現実のものとなる可能性はさらに高まる。突発西風が東太平洋の水温を上昇させ、大気パターンの変化まで引き起こすためだ。
突発西風がエルニーニョを引き起こす原理は、西側の暖かい表層水を東側へ押しやることから始まる。通常、西側が暖かく東側が冷たい太平洋の水温パターンを逆転させる方向に作用する。
このため、東太平洋沿岸の南米地域が異常に暑くなる。雷雨などの対流活動が活発化し、洪水が発生することもある。一方、本来多くの雨が降る西太平洋沿岸のインド・東南アジアなどでは干ばつが発生し、山火事が相次ぐ。
◇韓国、「暖かいクリスマス」の可能性
イェ教授は、過去の統計を根拠に、エルニーニョが発生すると韓半島の初夏(6月)の気温が上昇するとの見通しを示した。ただ、エルニーニョのピーク時期は冬(11月~翌年2月)であるだけに、影響は冬季にさらに顕著になるとみている。気温は12月と2月に大きく上昇し、雨は11月と12月に多く降ると予想した。
今年のエルニーニョ発生を予測したのは世界気象機関(WMO)も同様だ。WMOは4月、「海面水温が急激に上昇しており、5~7月頃にエルニーニョが発生する可能性が高い」と見通した。こうした予測を受け、韓国気象庁は18年ぶりに猛暑重大警報を新設するなど、予報・特報体系も改編した。
イェ教授は「エルニーニョのほかにも、過去最低水準まで減少した北極の氷河面積も危険要因だ」とし、「これはジェット気流の構造と東アジア上空の気圧配置を大きく変化させる。この場合、東アジアの夏の気温の変動幅も大きくなる」と警告した。
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