10日(現地時間)、イラン・テヘランの売店に、海賊の姿をしたトランプ米大統領が「ホルムズ海峡を開け」と言う風刺漫画を1面に掲載した新聞が陳列されている。[AP=聯合ニュース]
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イランはこの日、仲介国パキスタンを通じて米国に送った公式回答書で、ウラン濃縮を中断する意向はあるものの米国が提案した20年より短い期間を提示した。
◆イラン、トランプの提案を事実上すべて拒否
イラン側はすでに保有している60%の高濃縮ウラン(HEU)440キロを米国に搬出するべきという要求を拒否した。
その代わり一部を希釈して第3国に移転することを提案した。このように移転されたウランも、交渉が決裂したり米国が後に合意を守らなかったりした場合には再びイランへ返還するという「保証」を要求した。イラン国内の核施設解体という要求も拒否した。その代わりイランは米国に対し、イランの船舶および港湾に対する封鎖を解除すればホルムズ海峡を段階的に開放し、その後30日間は核問題を重点的に議論することを提案した。
米国は7日、ホルムズ海峡の開放と追加交渉のための30日間の停戦など14項目からなる終戦協議の覚書(MOU)草案をイランに提示した。草案には▼ウラン濃縮の20年間中断▼フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの核施設閉鎖▼HEU全量の米国への搬出▼ホルムズ海峡の再開放などが含まれているという。
トランプ大統領はイラン側の回答を8日夜には受け取れるだろうと豪語していた。しかしイランは検討中だとしながら時間を長引かせた。トランプ大統領が話した期限を2日も過ぎた10日にようやく回答を送ったが、内容は米国側の要求事項に対する拒否だった。
◆オバマより良い条件が必要なトランプ
事実上、イランがトランプ大統領の考える今回の交渉のレッドライン「オバマより良い条件」での合意を拒否した格好だ。米国はオバマ元大統領の在任中の2015年、イランと包括的共同行動計画(JCPOA)という核合意を結んだ。JCPOAでは、イランに対して15年間、3.67%以下のウラン濃縮のみを許可し、すでに濃縮したウランはロシアに搬出する代わりに、西側諸国は対イラン経済制裁を緩和することにした。
しかしトランプ大統領はJCPOAがイランの核兵器製造の脅威を完全に取り除けていないと主張し、2018年にこの合意から一方的に離脱した。トランプ大統領はこの日も「イランは47年間にわたり米国と世界の他の国々を弄び、何度も先延ばしにしてきた」とし「そしてオバマが大統領になると棚ぼたを得た」と非難した。
こうした状況で、HEUを第3国でなく米国に送り、ウラン濃縮は15年間3.67%ではなく20年間全面中断とし、主要な核施設も閉鎖するなど、オバマ元大統領よりも良い条件をイランから引き出すことは、トランプ大統領にとって何よりも重要だ。そうしてこそイランの核能力除去のために起こした今回の戦争を終わらせる名分が立つからだ。
「オバマに執着」のトランプ大統領だけが焦り…イランが米国の提案を拒否して笑う理由(2)
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