昨年11月4日、ソウル竜山区(ヨンサング)国防部庁舎で開かれた第57回韓米安保協議会(SCM)拡大会議で、安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官(右)とピート・ヘグセス米国防長官が握手している。ニュース1
10日、ワシントンD.C.近郊のダレス国際空港を通じて入国した安長官は、11日午前のヘグセス長官との韓米国防相会談を皮切りに、4泊5日間の訪米日程を開始する。今回の会談では、韓米間の戦時作戦統制権の移管時期、原子力推進潜水艦(原潜)導入に向けた協力策など、敏感かつ重要な安保懸案が主要議題として扱われる見通しだ。
◇戦作権移管時期をめぐる立場の違いを調整か
戦作権の移管は、時期をめぐる両国の意見の違いを調整する過程になると予想される。戦作権の移管は、初期作戦運用能力(IOC)→完全運用能力(FOC)→完全任務遂行能力(FMC)の順で行われるが、韓米は昨年11月の第57回SCMで「条件に基づいた戦作権移管計画」(COTP)に基づき、今年中に第2段階のFOC検証を推進することに合意した。ただ、第3段階の評価・検証や最終的な移管の具体的な時期などは後続の議論に持ち越された状態だ。
韓国は今年、未来連合軍司令部のFOC第2段階の検証を終えた後、10月のSCMで戦作権移管の目標時期を2028年に設定する案を推進中だ。一方、エグザビエル・ブランソン在韓米軍司令官は先月米議会軍事委員会に出席し、次期政権の権力委譲時期である2029年1-3月期を条件充足の目標時期と言及しており、韓米間では温度差がある。
◇安長官「戦作権移管のスピードを上げても問題ない」
安長官は10日、仁川(インチョン)国際空港から出国する際に、戦作権移管の時期を前倒しすることに肯定的な立場を明らかにした。安長官は「昨年ヘグセス長官に会った際、今年の年末のSCMで(戦作権移管の)年度を確定しようと話をした」とし、「韓米は体系的かつ安定的・一貫して準備してきたため、移管にスピードを出すことに大きな問題はないと考える」と述べた。
昨年10月の李在明(イ・ジェミョン)大統領とドナルド・トランプ米国大統領による首脳会談の合意成果である共同説明資料(共同ファクトシート)に盛り込まれた原潜建造協力に関する後続議論も主要議題だ。韓米両国は今年1月に汎政府間協議体を構成したが、米国が韓国の対米投資の遅れなどを問題視し、後続の協議にこれといった進展がない状況だ。
◇原潜協力、ホルムズへの寄与に対する議論の可能性
安長官はヘグセス長官に対し、原潜の燃料導入および建造策などに対する米国の支援の意志を改めて確認し、実質的な履行策を要請するものと予想される。米上院軍事委員長や野党幹事、海洋力小委員長など米議会の関連分野の主要人物とも会い、韓国の原潜導入に向けた米立法府の支援協力を要請し、艦艇の維持・保守・整備(MRO)など防衛産業協力策も深く議論する方針だ。
イランが事実上封鎖しているホルムズ海峡の自由な航行再開に向けた韓国の軍事的寄与を米国が迫る可能性も取り沙汰されている。特に、ホルムズ海峡で最近火災が発生した韓国のバルク貨物船「HMM NAMU(ナム)」の火災原因が「未確認の飛行体による打撃」によるものと発表されただけに、米国防総省側が自国主導の連合体である「海洋自由構想」(MFC)への参加など、韓国の実質的な寄与をさらに強く迫る可能性がある。最近、トランプ大統領はNAMU号の火災がイランの攻撃によるものだと主張し、韓国の安保への寄与を改めて求めている。
安長官はヘグセス長官との会談のほか、米海軍長官代行らと会談した後、14日に帰国する予定だ。先月には鄭然斗(チョン・ヨンドゥ)外交部外交戦略情報本部長と趙炫禹(チョ・ヒョヌ)青瓦台(チョンワデ、大統領府)安保戦略秘書官がワシントンD.C.を訪問して懸案を議論し、帰国した。韓国政府の外交安保高官らが相次いで訪米し、韓米両国間の外交安保懸案の調整に総力戦を展開している。
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