米空軍導入数量が7機に増える見通しのE-7A「ウェッジテイル」 [写真 ボーイング]
軍事メディアのアーミーレコグニションなどによると、ヘグセス国防長官が中断させていた米空軍のE-7A「ウェッジテイル」早期警戒管制機(AEW&C)事業が劇的に復活している。米議会が2026会計年度予算に試作機2機分の資金を残したのに続き、米空軍が追加で5機を購入する計画を明らかにしたからだ。
4月30日の米下院歳出委員会国防小委員会の公聴会でメインク米空軍長官は、空軍の2027会計年度予算案にE-7Aプログラムの予算を編成していないものの、来年以降のE-7Aプログラムに関する予算確保策を議会と協力して模索したいと発言した。
E-7はボーイング社が開発した先端航空管制機。ノースロップ・グラマン社の多目的電子走査アレイ(MESA)レーダーを機体上部に搭載している。米空軍は1970年代から運用されて老朽化したE-3「セントリー」空中早期警戒管制機(AWACS)を代替するため、26機のE-7を配備する計画だった。
2024年に25億6000万ドル規模の試作機2機の製作契約を締結したが、ヘグセス国防長官が「宇宙基盤資産が情報・監視・偵察(ISR)の未来を代表する」として導入事業の中止を発表した。宇宙基盤監視体系が完成するまでの間、海軍が使用するノースロップ・グラマン社のE-2D「アドバンスド・ホークアイ」早期警戒管制機を導入しようとしたが、議会からは代替品として適切でないとの批判を受けた。
米国防総省のE-7A導入決定が二転三転する間に、海外のE-3A運用国は続々と競合製品、サーブ社の「グローバルアイ」早期警戒管制機を選定した。フランスがグローバルアイを選定したのに続き、ドイツやNATO(北大西洋条約機構)司令部も相次いでグローバルアイを検討または選定した。
米空軍長官が明かしたE-7Aの5機追加というニュースに続き、米海軍は同一の機体フレームを使用するP-8A「ポセイドン」対潜哨戒機の12機追加購入を検討し、ボーイング737基盤の機体の生産をさらに継続できることになった。米海軍は2025および2026会計年度にはP-8Aを購入しなかった。海軍は2027会計年度が生産計画の最終年であり、最後の航空機の引き渡しは2032会計年度第1四半期に行われる見通しだ。
<3>ドイツ専門家ら「欧州国防のために10年間・毎年500億ユーロの投資が必要」
キール世界経済研究所(Kiel Institute for the World Economy)が5月7日に発表した報告書によると、欧州の国防・安保主権確保は実現可能で、そのために今後10年間、毎年約500億ユーロ(約9兆2300億円)の投資が必要と予想した。報告書はドイツの著名な防衛産業投資家、専門家、企業の幹部ら5人が参加して作成された。
「スパルタ(Sparta)2.0」と題した報告書は、ドイツと欧州が衛星基盤の偵察から戦場での射撃管制にいたるまで軍事効果の全過程において米国に依存していると指摘した。著者らは欧州諸国が現在計画している大幅な国防費増額は、欧州の独立性確保において微々たる成果をもたらすにすぎないと明らかにした。
報告書は指揮統制、自律システム、深層打撃など欧州が戦略的な能力格差に直面している10の核心分野を指摘した。報告書は欧州の国防自律性確保には2030年までに1500億ユーロから2000億ユーロ、今後10年間で計5000億ユーロを要すると推算した。
報告書の作成にはドイツ外交評議会(DGAP)会長で元エアバスCEOのトーマス・エンダース氏、ベンチャーキャピタル「ゼネラル・カタリスト」代表のジャネット・ツー・フュルステンベルク氏、キール世界経済研究所所長で経済学者のモリッツ・シュラリック氏、エアバス会長で元ドイツテレコムCEOのルネ・オーバーマン氏、安保分析家で元国防省関係者のニコ・ランゲ氏が参加した。
報告書の著者らは「適切な政治的優先順位が設定されれば、確認された能力格差の相当部分を数年以内に解消できる」とし「前提条件は欧州が国防課題の戦略的レベルを『マンハッタン計画』として認識すること」と強調した。
トーマス・エンダース氏は声明で、欧州の高い水準の独立性は計画された予算増額を通じて十分に確保できる費用で数年以内に達成可能であり、ウクライナはこれが数十年の歳月を要するものではないことを示していると述べた。
報告書は、欧州の自律的な行動能力に向けた相当な進展は3~5年以内に現実的に可能であり、「広範な自律性」は5~10年以内に達成可能と明らかにした。ただ、これらの目標を欧州共同の努力の中で政治的優先順位として追求しなければならないという前提条件がある。
著者らは欧州の主権確保のための財政支援は欧州全体の国防費の約10%で可能で、今後10年間に必要な支出はGDPの約0.25%に相当すると主張した。報告書に提示されたプログラムの費用推計は「必然的に相当な不確実性を内包し、20~30%の誤差を想定している」と明らかにした。
チェ・ヒョンホ/ミリドム代表/軍事コラムニスト
【ミリタリーブリーフィング】液体ICBMを公開したトルコ…欧州・中東・ロシア攻撃可能(1)
この記事を読んで…