ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(左)とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(右)。
ウクライナ国防省傘下の戦争捕虜処遇調整本部は9日、公式フェイスブックアカウントを通じて、キョレオル(民族の魂)統一連帯の張世律(チャン・セユル)代表など、韓国の脱北民団体代表団と面談した事実を公開した。この日の面談で両者は、北朝鮮軍捕虜の処遇および強制送還の防止対策に関する意見を交わした。ウクライナ側は、ロシアに抑留された自国の戦争捕虜と民間人を帰還させる過程で重ねてきた捕虜の交換・送還の経験を説明し、韓国代表団は北朝鮮送還時に予想される過酷な処罰の危険性を知らせ、ウクライナの人道的保護方針を支持した。
今回の面談は、ロシアが他国の捕虜とは異なり、北朝鮮軍だけを特定して送還を要求したというウクライナ当局者の発言直後に行われた。ウクライナ戦争捕虜処遇調整本部長のボグダン・オフリメンコ氏は4日、現地メディアのウクルインフォルムとのインタビューで、「我々は相当数の外国人捕虜を収容しているが、ロシア側から先に交換を要請してきたことはただの一度もなかった」と述べた。続いて「ただし北朝鮮軍は例外で、ロシアは具体的に北朝鮮軍を引き渡す準備ができているかを何度も尋ねてきた」と説明した。外国人傭兵との捕虜交換に無関心なロシアが、とりわけ北朝鮮軍の引き渡しにのみ集中し、圧力をかけているという趣旨だ。
これに関連し、同氏は強制送還禁止の原則を規定したジュネーブ条約を遵守するというウクライナ政府の方針を明らかにし、「もし戦争捕虜が本国への送還を望まず、選択肢が存在しないのであれば、我々はこの問題が解決されるまで必要な限り彼らを収容し続ける」と付け加えた。
北朝鮮軍の捕虜たちが北朝鮮への送還を望まない中で、彼らに対する処遇は国際的な人権問題として浮上している。昨年1月、ロシアのクルスク戦線でウクライナ軍に生け捕りにされた北朝鮮軍捕虜2人は、これまで韓国メディアなどを通じて帰順(韓国亡命)の意思を繰り返し明らかにしてきた。彼らは同年12月に公開された自筆の手紙で、「我々は決して一人ではないと考え、韓国にいらっしゃる方々を実の両親、実の兄弟だと思い、その懐へ行くことを決心した」と綴った。
韓国政府もやはり、彼らの意思を尊重することが優先されるという立場だ。
韓国の国家人権委員会は先月13日、全員委員会の議決を経て、「ウクライナで生け捕りにされた北朝鮮軍捕虜2人の迅速な国内送還を支援せよ」という「意見表明」形式の立場を金民錫(キム・ミンソク)首相と趙顯(チョ・ヒョン)外交部長官に伝えた。人権委は政府に対し、ロシアへの強制送還の禁止と安全な韓国行きの推進、ウクライナ当局との協議を通じた生命保護などを求めた。当初、直接的な措置を要求する「勧告」措置を検討したが、捕虜送還交渉の外交的負担を考慮してレベルを調整したという。これに先立ち趙長官は3月、国会外交統一委員会に出席し、「ウクライナ外相から、北朝鮮軍捕虜が北朝鮮やロシアへ強制送還されることはないという確約を得た」と明らかにした。
このように政府が強制送還の防止に注力しているが、実質的な韓国行きまでは難関が少なくないとの指摘だ。米国・ロシア・ウクライナ間の停戦交渉が本格化する場合、ウクライナが交渉カードとして活用できる北朝鮮軍捕虜の韓国行きを、直ちに決断するのは難しいという懸念も出ている。一方、ロシアとしては、北朝鮮が望む捕虜の北朝鮮送還を譲歩しない可能性が高い。
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