カーボベルデ領海に停泊中のクルーズ船「MVホンディウス」。[AP=聯合ニュース]
6日(現地時間)、テドロス・アダノム・ゲブレイェソスWHO事務局長はX(旧ツイッター)に「現段階では、全般的な公衆衛生上のリスクは依然として低い」と投稿した。
同氏は「運航会社と協力し、乗客と乗務員の健康状態を綿密に監視している」とし、「各国当局と協力して、乗客およびすでに下船した乗客に対する医療モニタリングと後続措置を開始した」と付け加えた。
同氏はAFPとのインタビューでも、「世界的なリスクは低く、現時点では緊急委員会を招集する必要性もない」と強調した。
WHO感染症対策責任者のマリア・バンケルコフ氏もロイターに対し、「(人から人への感染において)濃厚接触とは、客室の共有や医療ケアの提供のような、極めて密接な身体接触を意味する」とし、「それは新型コロナやインフルエンザとは大きく異なる」と述べた。
これに先立ち、WHOは先週末、オランダ船籍のクルーズ船「MVホンディウス」で乗客3人が死亡したとの報告を受け、国際警報を発令した。WHOは直ちに対応会議を開き、感染が疑われる患者3人を、カーボベルデに停泊中の船舶からオランダへ緊急移送した。その後、クルーズ船は6日、スペイン領カナリア諸島に向けて出港した。
これらの患者に対する検査の結果、アンデス系ハンタウイルスへの感染が確認され、まれに人から人への感染が起こる「アンデス型変異株」であることが分かった。
南アフリカ共和国のアーロン・モツォアレディ保健相はこの日、「アンデス型変異株は、これまで確認されている38種類のハンタウイルス変異株のうち、人から人への感染を引き起こすことが確認されている唯一の変異株だ」とし、「ただし、人から人への感染は極めてまれであり、密接な接触があった場合にのみ発生する」と明らかにした。
ハンタウイルスは一般的に、感染したネズミ類の排泄物や唾液、尿を通じて人に感染する。米疾病対策センター(CDC)は、ハンタウイルス感染が肺損傷や急性呼吸不全につながった場合、死亡率は約38%に達すると説明している。治療薬がないため、点滴投与などの対症療法に依存しているのが実情だ。
一方、この船舶には23カ国から集まった乗客88人と乗務員59人を含む150人余りが乗船しており、33~43泊の日程で南極と南大西洋の島々を巡るプログラムが行われていた。ところが、先月1日にアルゼンチン最南端の港湾都市ウシュアイアを出港し、南極半島やサウスジョージア島などを経て、西アフリカ沖の群島カーボベルデへ向かう途中、ハンタウイルスによる集団感染が発生した。
これまでに船舶で発生したハンタウイルス感染疑い患者は計8人で、そのうち3人に感染が確認された。オランダ人夫婦とドイツ人1人の計3人が死亡した。WHOは各国当局と協力し、乗船客と密接に接触した69人の行動経路を追跡している。
この記事を読んで…