ホルムズ海峡を迂回する原油輸出拠点であるアラブ首長国連邦(UAE)フジャイラの石油産業地帯で、3月14日、ドローン迎撃による残骸で発生した火災の煙が立ち上っている。[ロイター=聯合ニュース]
UAE国防省は「イランから発射された弾道ミサイル12発、巡航ミサイル3発、ドローン4機を迎撃した」と発表した。イランの攻撃は、米国がペルシャ湾海域に取り残された船舶をホルムズ海峡の外へ退避させるための「プロジェクト・フリーダム」を宣言したことに対抗し、ホルムズ海峡を迂回するエネルギー輸送路の遮断も辞さないという警告とみられる。
イランのアッバス・アラグチ外相は今回の攻撃について、確認も否認もしないまま「米国とUAEの双方が再び泥沼に巻き込まれないよう警戒すべきだ」と述べるにとどめた。UAEとの直接衝突を避けつつ、米国の海上作戦への対応であることを強調したメッセージと解釈される。
今回の攻撃が注目される理由は、フジャイラの位置にある。フジャイラはペルシャ湾の内側ではなく、オマーン湾に面したUAE東部の港だ。ホルムズ海峡を通過せずに原油を外部市場へ送り出すことができる数少ない出口となる。UAEが2012年からアブダビ内陸の油田地帯からフジャイラまで続く約380キロメートルの原油パイプラインを建設したのも、このためだ。
しかし、イランがフジャイラを圧迫カードとして持ち出したことで、迂回ルートまでもが危険にさらされる状況となり、戦線はさらに拡大した。イスラム革命防衛隊(IRGC)海軍も同日、ホルムズ海峡の入り口にあたるイラン南東部のモバラク山からUAEフジャイラの南部を結ぶ直線を新たな統制線として設定した。海峡に対する統制範囲をUAE沿岸まで大幅に拡大した措置だ。
ブラッド・クーパー米中央軍司令官は、イランのフジャイラ攻撃について「UAEの国家管轄の問題であり、プロジェクト・フリーダム作戦の一部ではない」と線を引いた。米軍が軍事力を集中させたホルムズ海峡の内側ではなく、海峡の外側が標的となったことで、米軍作戦の限界が浮き彫りになったのではないかとの指摘も出ている。
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