北朝鮮が2021年3月、バイデン米政権の発足後初めて短距離弾道ミサイル(SRBM)「北朝鮮版イスカンデル(KN-23)」を発射した当時の場面 [朝鮮中央通信、聯合ニュース]
朝鮮中央通信は9日、国防科学院とミサイル総局が「重要武器体系の試験」を進行したと報じた。韓国軍の合同参謀本部によると、北朝鮮は7、8日、平壌(ピョンヤン)と江原道元山(カンウォンド・ウォンサン)一帯で3回にわたり数発のSRBMを発射したと明らかにした。朝鮮中央通信は「ミサイル総局弾道ミサイル体系研究所と戦闘部(弾頭)研究所は戦術弾道ミサイル散布戦闘部戦闘適用性および子弾威力評価試験を進行した」とし「地上対地上戦術弾道ミサイル『火星11カ』の散布戦闘部で6.5~7ヘクタールの標的地域を超強力密度で焦土化できるということを確証した」と主張した。6.5~7ヘクタール(約2万坪)はサッカー場10個ほどの大きさだ。
通信が言及した「散布戦闘部」という弾頭でクラスター爆弾(cluster bomb)を装着したという意味と推定される。クラスター爆弾は弾頭内に多数の子弾があり、爆発と同時に四方に拡散して破壊力を最大化する「鋼鉄の雨」を浴びせる悪魔の武器と呼ばれる。イランがイスラエル攻撃に実際に使用したという声が出ている。
北朝鮮は電磁波(EMP)武器体系試験と炭素繊維模擬弾散布試験も行ったと主張した。EMP弾は強力な電磁波で電子機器の内部回路を損傷し、現代戦の核心である各種武器と戦力・通信施設を瞬時に無能力する武器だ。炭素繊維弾(停電弾)は導電性の高いニッケルと炭素繊維を結合して作った子弾で相手の電力網を破壊し、いわゆる「停電爆弾(Blackout Bomb)」と呼ばれる。
軍当局によると、北朝鮮は6日に武器試験を行った事実を伝えなかったが、この日、EMP弾試験などが進行された可能性が高いというのが専門家らの分析だ。
慶南大のイム・ウルチュル極東問題研究所教授は「米国本土を脅かす戦略武器のほかにも韓半島(朝鮮半島)有事において米国の増援戦力を遮断できる多様なカードがあることを誇示した」とし「現代戦の核心である電力と通信網をまひさせるソフトキル(Soft-kill)能力を実戦化するという点で極めて深刻だ」と指摘した。
また、朝鮮中央通信は「低原価材料を導入した発動機(エンジン)最大作業負荷試験のための射撃も行った」と明らかにした。韓国国防安保フォーラム(KODEF)のシン・ジョンウ事務総長は「8日午前の発射がアル島でクラスター爆弾の破壊力の試験をしたとみられ、午後の発射が低原価材料を導入して価格性能比を高めたエンジンを活用した射程距離試験と推定される」と説明した。
また北朝鮮は「重要武器体系」試験の一環としてミサイル総局反航空(対空)武器体系研究局が「機動型近距離反航空ミサイル総合体」の戦闘的信頼性を検証するための試験を行ったとも主張した。これはイランが最近、低価格の携帯式防空ミサイルシステム(MANPADS)で数百億ウォン台の米国のF-15E戦闘機を撃墜したことを連想させる。
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