ソウル・江南区のポスコ社屋。[写真 ニュース1]
改正労働組合法2条と3条(労働組合および労働関係調整法改正案)施行後に大企業が協力企業の労働者を大規模に直接雇用するのは今回が初めてのことだ。続いている違法派遣訴訟などに対する負担と労働組合および労働関係調整法改正案改正にともなう下請け労組の交渉圧力などが大きくなった状況で製造業分野の問題として指摘されてきた元請けと下請けの構造を改善するという意志と分析される。
ポスコによると、2カ所の製鉄所の下請け企業の人材のうち、現場操業支援業務を担当している人材が直接雇用の対象だ。採用希望者に限り順次転換が進められる予定だ。給与などは協力会社での条件を基本的に維持することにしているが、福利厚生についてはポスコの正規職社員と同一に適用される方式などが検討されている。
2011年から続いてきた違法派遣関連訴訟などが影響を及ぼしたと解釈される。ポスコ関係者は「鉄鋼産業が危機を体験する中で消耗的な訴訟戦を行うよりは労使共生モデルで競争力を確保しようという趣旨」と説明した。
韓国大法院(最高裁)は16日にポスコ社内下請け協力会社の労働者らがポスコを相手取り直接雇用を要求する「労働者地位確認訴訟」2件に対する最終宣告を出す。200人を超える労働者が参加する訴訟で規模の大きいものだ。
しかし残った火種も少なくはない。まず既存の正規職との給与格差をめぐり労使間で異論が噴出する可能性がある。下請け企業の社員がこれまでの勤務期間に受け取ってきた賃金もやはり直接雇用水準に遡及補填してほしいと要求する可能性も指摘される。ポスコの既存の正規職が採用手続きの公平性問題を提起して労組内部で対立が起きる恐れもあるとの見方も出ている。
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