イラン戦争2日目の先月1日、イランの首都テヘランの一部の区域がイスラエルの大規模空襲で破壊された。 [AFP=聯合ニュース]
◆ネタニヤフ首相の「40年の夢」
イスラエルのネタニヤフ首相は米国と共に始めた戦争をめぐり「40年間の念願を実現することになった。それはテロ政権を根絶することだ」と述べた。ネタニヤフ氏は1984年に国連大使として国際舞台に登場した後、「イランの脅威」を強調しながら米国のイラン攻撃を希望し、繰り返し要請した。イスラエル単独でイランを攻撃するのは難しいうえ効果が制限的であるため、イランを完全に制圧するには米国の支援が絶対的であるからだ。
今回の戦争はイスラエルが主導し、米国が呼応して始まったとみるのが合理的だ。すでに昨年12月29日、ネタニヤフ首相は1次戦争以降イランの弾道ミサイル数が予想より速く増えている事実を懸念し、トランプ米大統領からミサイル除去空襲作戦の同意を得た。ところが昨年12月28日に突然発生したイラン国内のデモと今年の米国・イラン間の核協定3次会談まで状況を観察し、先月第1週の4次会談を控えて電撃的に攻撃をした。
◆指導部を攻撃すれば反政府デモが拡散?
戦争の核心目標はイランの政権交代だったようだ。イスラエルメディアによると、戦争直前にイスラエル情報機関モサドのトップはネタニヤフ首相に対し、イラン指導部を除去して政権に深刻な打撃を与えれば、モサドと米国中央情報局(CIA)はイラン国民がまた街でデモをして政権交代が実現するよう支援する方法を把握していると伝えた。開戦当時、イスラエル国防相は戦争が4日以内に終わると示唆したが、戦況は米国とイスラエルの思い通りには流れなかった。
トランプ大統領はイラン政権の核心部を打撃すればデモ隊が自由に街に出てイラン政権交代を実現させるだろうと大きく期待した。戦争開始を知らせながらトランプ大統領はイランの国民に「我々が任務を終えれば政府を掌握するべき」とし「それは皆さんのものになるだろう。おそらく数世代に一度の機会」と強調した。しかし予想とは違ってデモは発生せず、イラン軍の反撃は激しかった。イランは指導部を失ったが、指導部の空白を予想して準備しておいた計画に基づいて反撃を加えた。
戦争前に反政府デモをしたイランの市民も無慈悲な米国とイスラエルの空襲に呆然とした。米国とイスラエルに依存して政権を終わらせたいという思いはあったが、激しい爆撃で死亡していく家族と隣人、崩れる祖国を見ながら考えを変えた人も少なくないはずだ。何よりもデモが成功するには軍内部で反乱が出てデモ隊に加担する形態で武力が結合しなければいけない。ところがデモが成功するほどのイラン軍の分裂の兆しは明確でなかった。米国が地上軍を投入して征服に匹敵する方式で政権を交代する場合でなければ、デモだけで政権交代の勝算は低い。
「攻撃するから出てこい」という言葉は事実上、デモ隊に「勝てない戦い」をしろというものだ。イランではハメネイ師の死去直後に喜ぶ人たちを大々的に逮捕しなかったが、その後、「騒擾行動をする者は敵軍と見なす」という警告が出てきた。こうした雰囲気の中でデモをするのは不可能だ。しかし戦争が6週目に入ったこの時点でも米国とイスラエルがイラン政権交代の夢を完全に捨てたわけではないようだ。
【コラム】トランプ大統領が夢見る「イラン政権交代」 現実性はあるのか(2)
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