2023年2月、北京を訪問したイランのエブラヒム・ライシ大統領(左)が中国の習近平国家主席(右)との会談に先立ち握手している。中国は米国とイランの戦争でイランが敗北しないよう支援していると専門家は分析する。AP=聯合ニュース
中国は仲裁外交を中東を越えて欧州へと拡大させた。王部長は2日、カヤ・カラスEU外務・安全保障政策上級代表との電話会談後、「国連安保理の役割は、承認されていない軍事行動に合法性を付与することであってはならず、緊張緩和に焦点を当てるべきだ」と強調した。
ドイツのヨハン・ワーデフール外相に対しては、「米国とイスラエルのイラン攻撃は明白な国際法違反」とし、「ドイツは客観的かつ公正な立場を維持すべきだ」と促した。王部長はこれに先立ち先月31日には、パキスタン外相と即時的な敵対行為の中止を掲げた「中東平和5大イニシアチブ」を発表した後、支持勢力を広げている。
米国・イスラエルとイランの戦争が6週目に入る中、中国は「急がず、それでいてイランの敗北を容認しない態度を固めている」と専門家は分析する。開戦当初は介入を避けていた中国は、イランが米国とイスラエルに敗北して親米政権が誕生する状況を防ぐ方向に結論を下したと伝えられる。ウクライナでロシアが敗北しないよう暗黙的に支援しているのと似た様相だ。中国がイラン支援に乗り出した理由としては、大きく5つが挙げられる。
第一に、米国のホルムズ海峡掌握の防止だ。イランに親米政権が誕生した場合、米国が中国の核心的なエネルギー輸入通路を遮断する可能性があるからだ。
第二に、米国のドル覇権を揺さぶることだ。中国はイランとの石油取引の少なくとも80%以上を人民元で決済しており、ペトロ人民元化を試している。イラン戦争はペトロ人民元の定着のための転換点になる可能性が高い。先月24日、ドイツ銀行はイラン戦争が引き起こしたドル覇権の亀裂を扱った報告書のタイトルを「イランがドルに及ぼした影響:ペトロダラーのパーフェクトストーム(超大型危機)」とした。
第三に、一帯一路(陸・海上シルクロード)を守ることだ。イランは習近平中国国家主席の核心的なグローバル戦略である一帯一路の核心ハブであり、パキスタン・グアダル港からわずか100キロ離れた要衝国家だ。もしイランが崩壊すれば、中国はグアダル港の防衛が困難になり、一帯一路の西部軸が崩れる。
第四に、中国西部国境の緩衝地帯の確保だ。中国が少数民族の居住地である新疆・チベットへのテロ集団の流入を防ぐには、隣接するアフガニスタン、パキスタン、イランの協力が必須だ。中国が主導する上海協力機構(SCO)に昨年イランの加入を推進したのも、緩衝地帯の確保が核心的な理由だった。
「イランの敗北は容認できない」…中国が仲裁外交に乗り出した5つの理由(2)
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