ホルムズ海峡を通過できず海上に待機するるタンカー [ロイター=聯合ニュース]
韓国政府と業界によると、韓国船舶26隻はホルムズ海峡近くで待機中だ。これに対し周辺国の一部は迂回ルートを探した。3日にはフランスの海運会社が所有するマルタ船籍のコンテナ船がイランの「安全回廊」を利用して抜け出し、日本の商船三井系列のパナマ船籍の液化天然ガス(LNG)運搬船が3日に、インド船籍の液化石油ガス(LPG)運搬船が4日にそれぞれホルムズ海峡を通過した。
これに対して一部では「国同士の交渉力の違いではないのか」という指摘が出ているが、韓国政府は線を引いた。韓国外交部は5日、立場文を通じて「ホルムズ海峡を通過した船舶は国籍、所有主、運営会社、貨物の性格、目的地、船員の国籍などが多様で、それぞれ船舶と国ごとの条件が違う状況。(政府は)国際規範などに基づき韓国を含むすべての船舶の自由な航行が早期に実現しなければならないという立場の下に関連国と協力している」と明らかにした。
与党高位関係者も「今回通過した日本関連船舶は書類上の船籍がパナマとインドであるだけでなく、実際に船舶を所有・運営する主体もオマーンとの合弁会社やインドの子会社」と説明した。日本政府の水面下の外交力が作用したというよりはイランと友好関係にあるオマーンやインドなど当該船舶と絡まった第三国政府の影響力が作用した結果に近いという趣旨だ。実際に朝日新聞によると日本政府も4日にLNG運搬船について、通過交渉には関与していないと明らかにした。フランスの船舶もやはり国の介入はなく海運会社が独自にイランの要求を受け入れ通過した事例と韓国政府は把握している。
韓国政府が事態長期化の懸念にもイランと個別交渉に出ない背景には、「悪い先例」に対する負担がある。韓国が多国籍共助を離脱して別途協議に入る場合、イランがこれを口実として通行料や支持宣言などの条件を出し、韓国をテコとしようとしかねないためだ。現在35カ国が個別交渉を控え「航行の自由」という共同隊列を維持しているのもこうした考えによるものとみられる。
青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)の魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安全保障室長も先月31日の非公開閣議でホルムズ海峡の通行料問題に対し「現在軍事的に大きな打撃を受けたイランが通行料を課し徴収できるほどの物理的能力を備えているとはみにくく、国際社会がこれを受け入れるわけがない」という趣旨で一蹴したという。
韓国政府は現在待機中の韓国船舶26隻と関連し「ただちに通過しなければならない緊急需要はない状況」という立場だ。だが停泊時間が長引くほど経済的損失が雪だるま式に増える海運業界の悩みは深まっている。
全26隻のうち10隻を占める中小海運会社は事態長期化時に相次いで倒産する可能性も指摘される。結果的にイランと友好的な第三国合弁など迂回ルートを活用した一部の海外海運会社と違い、純国内資本中心である韓国船舶は政府の多国籍共助基調の中で選択肢が狭まった状況だ。
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