北朝鮮の朝鮮中央通信が2016年3月に報道した北朝鮮軍の訓練の様子[写真 聯合ニュース]
韓国防衛事業庁は3日に第174回防衛事業推進委員会を開き、LAMDの戦力化に向けた「事業推進基本戦略およびシステム開発基本計画修正(案)」を議決したと明らかにした。試験評価用迎撃弾の数量拡大、施設・整備費用などが追加され総事業費は1900億ウォンほど増えた8420億ウォンとなった。当初事業費は約6500億ウォンだった。
防衛事業庁関係者は「敵の長射程砲脅威が増大していることから戦力空白を最小化するためのもの。戦争初期に多量の長射程砲から国・軍事重要施設の存立性と合同作戦遂行能力が向上すると期待する」と明らかにした。
長射程砲は北朝鮮が「ソウル火の海」の威嚇をする際に欠かさない打撃手段だ。平壌(ピョンヤン)~元山(ウォンサン)以南に配備し、戦争初期に240ミリメートルまたは300ミリメートル放射砲を物量攻勢式で撃つと予想される。分析により1時間当たり1万~2万発がソウルなど首都圏に浴びせられるとみられるが、5~10キロメートルの低高度で飛ぶため短距離弾道ミサイル(SRBM)迎撃ミサイルであるM-SAM(天弓)I・II、パトリオットだけでは対応が難しいかもしれないとの指摘があった。天弓とパトリオットは15~20キロメートルの中層迎撃システムだ。
韓国国防科学研究所(ADD)が開発中のLAMDは、迎撃高度最大10キロメートルで、韓国型ミサイル防衛システム(KAMD)の最も低層を担うことになる。目標物近くで爆発する近接信管破片弾方式を使う点でイスラエルのアイアンドーム防衛システムと似ている。
ただアイアンドームはガザ地区内にハマスが断続的に撃つロケット弾に最適化されたのに対し、LAMDは数万発水準の北朝鮮の攻撃網に対応する点で標的の次元が違うというのが韓国軍当局の説明だ。当初開発段階から「アイアンドームよりはるかにこまかい網」を設計したのもそのためだ。
軍当局は正式に確認してはいないが、LAMDは砲台1基当たり6つの発射台で構成され、発射台は32発の同時交戦が可能だとされる。算術的に1基の砲台で200発近い長射程砲対応が可能ということだ。
この日の委員会では、正祖大王級イージス艦(KDX-Ⅲバッチ-Ⅱ)用SM-3海上弾道ミサイル迎撃ミサイルを海外軍事販売(FMS)方式で米国から導入する購入計画も通過した。今年から2031年まで総額7530億ウォンの事業費を策定した。
ただ現在米国はイランと戦争中で、SM-3迎撃ミサイルをリアルタイムで消費しており、米国内の在庫状況によっては事業費や導入時期が流動的になることもあるとの見方が出ている。SM-3は1発当たり価格が230億ウォンを超える高額な迎撃システムだ。
SM-3の迎撃高度は最大500キロメートルで、弾道ミサイルの中間段階で迎撃を試みる。現在韓半島(朝鮮半島)で100キロメートル以上の上層部迎撃システムは在韓米軍の高高度ミサイル防衛(THAAD)が唯一だが、SM-3は「THAADより長いヤリ」と例えられたりもする。
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