2022年にイランのテヘランで、今回の戦争で死去した最高指導者ハメネイ師と会ったロシアのプーチン大統領 [AP=聯合ニュース]
◆「イラン戦争の勝者はロシア」
イランは北朝鮮と共に、4年以上も続いているロシアのウクライナ戦争の最大支援国だった。かつてロシア産武器の主要輸入国だったイランは、開戦後に供給国に変かった。ロシア軍の精密ミサイル在庫不足を補充するため、イランは2022年秋からシャヘド(Shahed)ドローンなどを供給した。また過去10年間、西側の石油制裁を回避するために構築した「影の船団」を活用した不法取引ネットワークを共有し、ロシアの戦時経済を支えるのに一役買った。戦後、両国家間の貿易規模は戦前の倍以上に増え、50億ドルに迫っている。しかしロシアは現在、イランが最も必要とする先端戦闘機、防空システム、精密誘導武器などを支援していない。ウクライナ戦争が依然として続いているからだ。海外メディアによると、ロシアは中東地域内の米軍資産の位置情報をイランと共有したり改良型ドローン技術を提供したりするレベルの支援だけをしている。
半面、イランのホルムズ海峡封鎖と周辺ガルフ国のエネルギー施設に対する攻撃で原油価格が急騰し、利益を得ている。欧州連合(EU)のコスタ欧州理事会議長が「イラン戦争の唯一の勝者はロシア」と話すほどだ。中東産石油・天然ガスの供給が遮断され、西側の対ロシア制裁が緩和する間、インド・中国などはこれをロシア産に変えている。ロシアのウラル産原油はイラン戦争前の1~2月は1バレルあたり平均52ドル水準だったが、3月には70~80ドルに上がった。キーウ経済対研究所によると、ロシアは開戦以降、石油・天然ガス販売で一日に少なくとも9700億ウォン(約1025億円)を稼いでいる。特に、イランはガルフ国家の各種エネルギーインフラ施設を攻撃しているが、終戦後の復旧に少なくとも数年かかるという点で、ロシア産原油の特需は今後しばらく続くとみられる。
米国と欧州の対ウクライナ支援が減っている点も春季大攻勢に出たロシアには「好材料」だ。米ワシントンポスト(WP)はイラン戦争で米軍の主要武器在庫が消耗していく中、米国防総省はウクライナに供給予定だった武器を転用する案を検討中だと報じた。検討の対象にはパトリオット、THAAD(高高度防衛ミサイル)など防空迎撃ミサイルが含まれているが、これは昨年NATO(北大西洋条約機構)が「ウクライナ優先要求目録(PURL)」プログラムで米国に注文したものだ。
具体的に英テレグラフは米国が戦争初期の16日間に1万1000発以上の弾薬を使用し、その費用が260億ドル(約4兆1500億円)と伝えた。ここにはTHAAD198発、海軍のSM-2・3・6ミサイル431発、パトリオット402発、トマホークミサイル850発などが含まれる。英シンクタンク王立防衛安全保障研究所(RUSI)は現在のペースで武器が減れば、一部の核心武器の場合、在庫が1カ月以内に消耗すると予想した。
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