昨年10月、イスラエル・エルサレムで米国が仲介したイスラエルとハマスの捕虜・人質交換および停戦合意が成立する中、ドナルド・トランプ米大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が非公開で会談している。[ロイター=聯合ニュース]
◇模擬訓練を実施…「即興の計画ではない」
ワシントン・ポスト(WP)は28日(現地時間)、匿名の当局者らの話として「米国防総省(戦争省)がイランで数週間にわたる地上作戦を準備している」と報じた。ただし対イラン地上作戦は全面侵攻ではなく、特殊部隊と一般歩兵を組み合わせた奇襲作戦となる可能性があると伝えた。
トランプ大統領が決断すれば、イランの主要な石油輸出拠点であるカーグ島の占領や、ホルムズ海峡沿岸における商船や軍艦を攻撃可能な兵器の破壊といった作戦が実行される可能性がある。当局者らは「これに向け、1カ月前から『ウォーゲーム(模擬訓練)』を通じた幅広い検討が行われてきた」とし、「これは即興の計画ではない」と強調した。
キャロライン・レビット米ホワイトハウス報道官はこれについて「国防総省の任務は、軍の最高司令官(大統領)に最大限の選択肢を提供するための準備を行うことだ」とし、報道内容を否定しなかった。ただし「大統領が(地上軍投入の)決定を下したことを意味するものではない」と付け加えた。
トランプ大統領の最大の懸念は、地上軍投入に伴う大規模な人的被害の可能性だ。米軍関係者は「占領そのものは難しくないが、投入した兵力の防護が難しい」とし、米軍兵力の保護を「最大の課題」と指摘した。
地上軍を投入せずに行われたこの1カ月間の作戦でも、米軍兵士13人が戦死した。負傷者は300人を超える。地上戦が行われれば、死傷者はさらに増える可能性が高い。また、米軍が占領したイラン国内の主要施設は、イランおよびその追随勢力によるテロの標的とならざるを得ない。
このため地上軍投入をめぐるトランプ政権のメッセージは混乱が続いている。ホワイトハウス報道官は25日のブリーフィングで「トランプ大統領ははったりを言う人物ではなく、地獄をもたらす準備ができている」と述べ、地上軍投入を示唆したが、2日後にはマルコ・ルビオ国務長官が「地上軍なしでもすべての目標を達成できる」と述べ、温度差を見せた。
最近の世論調査では、有権者の62%が地上軍投入に反対している点も、トランプ大統領にとって負担となっている。
◇「1万人追加配備」…全面戦争より奇襲
こうした中、中東地域の米軍を管轄する米中央軍はこの日、X(旧ツイッター)で「強襲揚陸艦トリポリ(LHA7)に搭乗した米海軍と海兵隊の兵力が中央軍の管轄地域に到着した」と明らかにした。この兵力は約3500人の上陸準備部隊と第31海兵遠征隊で構成されている。任務は上陸作戦に向けた戦術資産の運用だ。
この発表は、前日ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が「トランプ大統領がイランとの和平交渉を模索する中、国防総省は中東への地上軍1万人の追加派遣を検討している」と報じた直後に行われた。
1万人の兵力が追加されれば、すでに配備命令が下されている海兵隊5000人と第82空挺師団2000人に加え、イラン周辺に最大1万7000人の地上軍が集結することになる。これは2003年のイラク侵攻に投入された15万人の兵力を大きく下回る。トランプ大統領が地上軍作戦を命じたとしても、イラク戦争のような全面戦争ではなく、奇襲打撃型となる可能性が高い。
一部では、来月6日までイラン空爆を猶予したトランプ大統領の決定が、兵力集結のための「時間稼ぎ」との分析も出ている。
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