米国のドナルド・トランプ大統領が15日(現地時間)、エアフォースワンの機内で取材陣の質問に答えている。AFP=聯合ニュース
軍艦を派遣することになれば、ベトナム戦争以降、戦場から最も近い場所で任務を遂行する事例となる可能性がある。韓国軍は湾岸戦争やアフガニスタン・イラク戦争など国際紛争への派兵前例があるが、主に医療・再建・治安などに重きを置いてきた。ホルムズ海峡は違う。イランがドローンやミサイルを飛ばしてでも守ろうとする最前線だ。
ホルムズ海峡は、世界の原油と液化天然ガス(LNG)の海上輸送量の約20%が通過する場所だ。韓国は原油輸入の68~70%をこの海峡に依存している。付近では韓国船舶26隻が足止めを食らった。自国の商船を護衛しろという要求に対し、どうしても行けないと言うわけにもいかない状況だ。協力の如何によっては、米国の貿易報復や同盟に対する再評価も十分に予想される。台湾より先に、イランによって試されることになった。
冷戦終結後の30年間、世界経済は安定的な国際原油価格と自由貿易、航行の自由という3本柱の上で繁栄してきた。1990年から2010年代後半まで、原油価格が長期間にわたり比較的安定して維持されたおかげで、グローバルな製造ネットワークと長距離輸送が可能だった。世界貿易機関(WTO)と自由貿易協定(FTA)、多国籍サプライチェーンを通じて自由貿易が栄え、世界経済は統合された。ホルムズ海峡や南シナ海などの航路は、米軍などの保護によって安全だった。企業はコストと効率だけを考えて事業をグローバル化することができた。
しかし、今や効率より安全、低コストより持続可能性へと観点が移った。トランプ氏が流れを変え、イランがとどめを刺した。トランプ氏の関税が自由貿易衰退の幕を上げ、イランによるホルムズ海峡の封鎖は、ボトルネック一つで世界経済が麻痺(まひ)する可能性があるという脆弱性を浮き彫りにした。
グローバル化が止まることはないだろう。コストが上がり、予測不可能性が高まる形で変化すると分析される。直近では輸送航路の保護、多様なエネルギー源の確保といった高コストの課題が目の前に置かれた。戦争が長期化する場合、食糧生産、物流、交通、消費者物価の上昇など、インフレを刺激する可能性もある。地政学が圧倒する条件はすべての人に平等だが、グローバル化の代表的な受益者である韓国経済が受ける打撃はさらに大きくなる可能性がある。高価なコストを支払う準備ができているか、点検が必要な時期だ。
パク・ヒョニョン/経済先任記者
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