ドナルド・トランプ米国大統領が11日(現地時間)、ケンタッキー州ヘブロンで演説している。[AP=聯合ニュース]
これについて、トランプ大統領が戦争の勝利を既成事実化したうえで、戦争長期化による負担が限界に達すれば「自ら終戦を宣言する」方式の出口戦略を模索しているとの解釈が出ている。この日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、米国がこのような状況に置かれた背景には「イラン戦争の主要要因をめぐるトランプ政権の誤算」があったと分析した。
誤算① 反撃の水準を過小評価=まずトランプ政権はイランの反撃の水準を過小評価したと指摘されている。米国は空爆後、イランの反撃は限定的だとみていたが、開戦後、湾岸地域の米軍基地やイスラエルの人口密集地域が相次いでミサイル・ドローン攻撃を受けるなど、報復の強さは予想を上回った。イランは昨年6月、米軍の「ミッドナイト・ハンマー」作戦で核施設が攻撃された経験を通じ、軍事対応シナリオを相当部分準備してきたと伝えられている。
米軍の軍需物資の消耗ペースも予想より速い状況だ。国防総省は最近、米連邦議会へのブリーフィングで、開戦最初の2日間に56億ドル(約8900億円)相当の弾薬を消耗したと報告したが、これは従来知られていたよりはるかに速いペースだ。
誤算② 原油ショックの過小評価=米国にとって最も痛手となった誤算は「原油戦争」の逆襲を十分に予想できなかった点だと挙げられる。先月18日、米国の対イラン軍事介入が迫っているとの観測が出ていた時点で、クリス・ライト米エネルギー長官は、戦争が起きても中東の石油供給の妨害やエネルギー市場の混乱の可能性を懸念していないと自信を示した。トランプ大統領も原油価格上昇の危険性について報告を受けたが、重大な問題ではないとして一蹴したという。
しかしホルムズ海峡を通過するタンカーに発砲するというイランの脅威に続き、海峡一帯では実際に船舶への攻撃が相次いでいる。NYTは「商業海運はまひ状態に陥り、原油価格は急騰し、原油価格上昇による経済危機を鎮める方策を急いで模索している」とし、「誤算の深刻さが明らかになった」と報じた。
誤算③ イラン体制変化の予測ミス=トランプ政権は開戦後、イラン国内の政治情勢の変化に対する予測も外れたとの指摘を受けている。トランプ政権の一部の軍事補佐官は、イランの高位指導部を排除すれば、より柔軟な指導者が権力を掌握するだろうと確信していたという。しかし結果はこれとはかけ離れていた。イランはハメネイ師の後継者として次男モジタバ師を立てて体制を維持し、忠誠宣誓が相次ぐなど強硬派が結集する様相を見せている。
この記事を読んで…