石油最高価格制の施行を控えた11日午前、ソウル市城北区(ソンブクク)のあるガソリンスタンドで市民が給油している。ニュース1
韓国政府は法律上必要な手続きを進めている。11日、具潤哲(ク・ユンチョル)副首相兼財政経済部長官は国務会議で「(石油製品最高価格制に関連する)告示を出すためには規制改革審査と現場調査を行う必要がある」とし、「規制改革の手続きを短縮するなどして、今週内に施行する」と述べた。
韓国石油公社の価格情報システム「オピネット(Opinet)」によると、11日午後のソウル市内のガソリンスタンドにおける平均ガソリン価格は1リットル当たり1949.13ウォン(約209円)、軽油は1971.18ウォンだった。米国・イスラエルによるイラン空爆が行われる前の2月27日と比較すると、ガソリンは11%、軽油は18%急騰した。
1バレル当たり100ドルを突破していた国際原油価格は、主要7カ国(G7)による備蓄油放出の可能性や、ドナルド・トランプ米大統領の「戦争終結の手順」発言などの影響で80ドル台に下落した。しかし、韓国政府は当初の計画通り、今週中に石油最高価格制を施行する方針だ。李在明(イ・ジェミョン)大統領は同日の国務会議で「(製油会社などが)油類代金を戦争勃発の翌日にすぐ値上げしてから1週間以上が経過しているのに、最高価格制を即座に施行できない理由は何なのか」とし、関係部首に対して迅速な実行を指示した。
最高価格を設定する具体的な方式はまだ公開されていないが、製油会社の供給価格に上限を設ける方式となる可能性が高い。賃料や物流費など多様な変数によって価格統制が難しいガソリンスタンドの販売価格の代わりに、製油会社の供給価格から上限をかけることで消費者価格を抑えるという構想だ。韓国国内の製油会社の供給価格は、アジアの石油製品の基準価格であるシンガポール現物市場価格(MOPS)に為替レートなどを反映して策定される。政府関係者は「直近数週間のMOPSに一定のマージン(差益)を加え、製油会社が販売できる最高価格を定める案が有力だ」と説明した。
韓国政府は石油価格の変動に応じて、最高価格を2週間ごとに調整する案も検討している。また、最高価格制によって製油会社が被る損失に対する補填策も準備中だ。石油製品最高価格制の根拠となる「石油事業法」第23条には、価格統制を受けた製油会社などの損失を国家が補填できるという条項があるためだ。韓国政府は損失補填に必要な財政規模まで、シナリオ別の試算を終えた状態だ。
最高価格制の施行に伴う副作用として懸念される「供給不足」を防ぐため、買い占め・売り惜しみ禁止の告示も施行する計画だ。製油会社に対し、生産量の一定割合を国内市場に供給するよう義務付ける案も検討されている。韓国政府は新型コロナウイルスの流行でマスク不足などが起きた際にも、買い占め・売り惜しみ禁止の告示を施行した。国際原油価格の上昇が長期化すれば、油類税の追加引き下げや消費者への直接支援も行われる見通しだ。原発や再生可能エネルギーなどの代替発電を通じて石油消費量を減らす、需要側の管理も強化される予定となっている。
また、粗悪ガソリンの取り締まりにも着手した。国税庁は同日から税務署の職員約300人を動員し、集中点検に乗り出すと発表した。対象は、▷無資料・偽装・架空取引 ▷高値販売後の売り上げ過少申告 ▷粗悪ガソリンの製造・流通--などだ。点検中に脱税が確認された業者に対しては、直ちに税務調査に切り替え、厳正に対応することにしている。
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