アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ国際空港で、イランのドローン攻撃により巨大な煙が立ち上っている。[AFP=聯合ニュース]
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は7日(現地時間)、周辺の湾岸諸国への攻撃を停止するとして謝罪したが、わずか数時間後には攻撃が再開された。ロイター、AFPなどによると、イランは7日夜から8日午前の間、ドローンとミサイルでサウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、バーレーンなど周辺国を攻撃した。
サウジアラビア国防省は8日、首都リヤド近郊でドローン30機余りを迎撃したと明らかにした。このうち一部は米国大使館付近とシャイバ油田を狙っていたという。またクウェートはこの日、クウェート国際空港の燃料タンクなどを狙ったドローン攻撃に対応し、この過程で国境警備隊員2人が死亡したと明らかにした。UAEのドバイでは前日、迎撃されたミサイルの破片が当たり運転手1人が死亡し、バーレーンではこの日、首都マナマの港湾付近の施設が攻撃を受け、国民に避難命令が出された。
当初イランとの拡戦を避けようとしていた湾岸諸国の忍耐も限界に近づいている。湾岸協力会議(GCC)は8日、公式声明を出し「バーレーンとクウェートのインフラを狙ったイランの邪悪な攻撃は、地域の安全と安定を脅かす危険な侵略行為だ」と非難した。
一方、イスラエルのメディアは8日、UAEがイランの海水淡水化施設を攻撃したと報じた。湾岸諸国がイランを直接攻撃したのは今回が初めてだ。
◇イラン分裂か 大統領の謝罪後、革命防衛隊が再び攻撃
今回の攻撃は、イランの攻撃に対する報復および警告のメッセージとみられる。ただしUAE当局者は「攻撃するなら軍事施設だ」と述べ、関与を否定した。
サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外相も7日、イランのアッバス・アラグチ外相との電話会談で「サウジの領土やエネルギーインフラへの攻撃が続くなら、サウジも報復に出ざるを得ない」と強く警告した。
こうした中、イスラエルも同日、レバノンの首都ベイルート中心部を空爆し、4人が死亡、10人余りが負傷した。イスラエルは、レバノンで活動するイラン革命防衛隊(IRGC)の海外作戦部隊であるコッズ部隊の指揮官らを狙った「精密打撃」だったと主張した。イスラエルは7日にも、親イラン武装組織ヒズボラ掃討を掲げ、レバノン東部ベカー渓谷付近に兵力を投入して攻撃した。
一方、イラン大統領の「和解」メッセージにもかかわらず、数時間後に周辺国への攻撃が再開されたことをめぐり、イラン指導部が深刻な権力分裂の様相を見せているとの分析も出ている。ロイターは「実質的な軍事権を握る革命防衛隊(IRGC)が、穏健派の大統領の命令を拒否し独自に攻撃を進めている」と分析した。ガーディアンもハメネイ師死亡後に指導力の空白が生じ、「戦時状況にもかかわらず中央の指揮体系が崩壊した」と指摘した。
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