ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪出場を前に、練習走行でウクライナ戦争犠牲者を追悼するヘルメットを着用したヘラスケビッチ。最終的に失格処分を受け、五輪出場はかなわなかった。[AFP=聯合ニュース]
ロイター通信は18日、「ヘラスケビッチの祖国ウクライナの名門サッカークラブ、シャフタール・ドネツクのオーナーで実業家のリナト・アフメトフ氏が、自身の財団を通じてヘラスケビッチへの支援を発表した」とし、「ウクライナの五輪金メダル報奨金に相当する20万ドル(約3000万円)を贈る予定だ」と報じた。
ヘラスケビッチはミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪出場に向け、ウクライナ戦争で死亡した自国選手24人の顔をあしらったヘルメットを製作した。しかし出場を前に、国際オリンピック委員会(IOC)と国際ボブスレー・スケルトン連盟(IBSF)の反対に直面した。ヘラスケビッチのヘルメットが、競技会場や関連施設で政治的・宗教的・人種的示威や宣伝を禁じる五輪憲章第50条2項に違反するとの判断だった。
その後IOCは、ヘルメットを交換する代わりに黒い腕章を着用するなどの妥協案を提示したが、ヘラスケビッチはこれを拒否した。彼は「メダルよりも人々の命と記憶の方が重い」として追悼ヘルメット着用を強行し、最終的に失格処分を受けた。ヘラスケビッチは国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)に緊急に提訴したが、決定は覆らなかった。
ヘラスケビッチは帰国直後の12日には、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から勲章を授与された。この席でゼレンスキー大統領は「ウクライナ国民への彼の利他的奉仕と市民的勇気、自由と民主的価値を守ろうとする愛国心を広く知らせるために勲章を授与する」と述べた。この日ヘラスケビッチが受章した「自由勲章(Order of Freedom)」は、ウクライナ勲章の中で第2等級に当たる。
巨額の支援金提供を決めたアフメトフ氏も声明を発表した。「ヘラスケビッチは五輪の舞台で勝利に挑む機会を失ったが、その代わり真の勝者として戻ってきた」と述べ、「彼の決断はウクライナ国民に大きな誇りを与えた。彼が競技生活を続ける間、真実と自由を守り戦争犠牲者を追悼する活動を続けられるよう惜しみなく支援する」と明らかにした。
ヘラスケビッチが受け取る支援金は、今後本人および専属スタッフのトレーニングや国際大会参加費に充てられる予定だ。
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