慶尚北道金泉市牙浦邑(キョンサンプクト・キムチョンシ・アポウプ)の金泉ブドウ輸出流通センターで個別包装されたシャインマスカットが箱に詰められている。キム・ジョンソク記者
安東市(アンドンシ)農水産物卸売市場の競売価格によると、シャインマスカット特等級2キロ入り1箱の取引価格は11日時点で最高5000ウォン(約530円)、最低3300ウォン、平均4200ウォンにとどまった。1週間前の3日時点の平均価格4500ウォン、先月10日時点の平均価格5628ウォンと比べると、旧正月が近づくにつれて価格は下落傾向にある。
さらに過去と比較すると、価格下落は一層明確だ。2022年2月10日時点のシャインマスカット特等級2キロ入り1箱の競売価格は平均2万9100ウォン、2021年2月8日時点では平均2万3300ウォンだった。当時と比べると競売価格は80%以上急落した計算になる。
◇過剰栽培が招いた品質低下 シャインマスカットが贈答用果物市場で価格競争力と消費者の人気を急速に失っている最大の要因は過剰栽培だ。
高収益作物として注目され、多くの農家が栽培に参入した結果、シャインマスカットは現在、慶尚北道全体のブドウ栽培面積の約60%(4829ヘクタール)を占めている。一般的なブドウ(キャンベル・アーリー)より希少性が高く味も良い上、皮や種を除かずにそのまま食べられることから消費者の人気が高かった。
しかし収益性を狙った参入が相次ぎ、一部では高値で売るため本来の出荷時期より早く市場に出すケースが増え、次第に消費者から敬遠され始めた。
慶尚北道金泉でシャインマスカットを栽培するキム・インソクさん(57)は「シャインマスカットを栽培すれば高収入が得られるという噂でこの10年あまり、皆がこぞって栽培に参入し、ここ数年は他人より早く出荷しようと糖度が十分でないのに販売することが繰り返された」とし、「消費者の失望が積み重なり、結果的にシャインマスカット離れにつながったのではないか」と話した。
これに関連し、慶尚北道農業技術院は昨年の出荷時期から、生産農家に対し、糖度18ブリックス以上などの品質基準を守り、十分に熟した高品質のブドウを市場に供給するよう求めている。着果量や熟期を守らない一部農家が価格の良い早期に未熟果など低品質の果実を出荷することが、再購入の減少や価格下落につながるとの判断からだ。
◇「自治体認証で品質管理を」 シャインマスカットに偏重したブドウ市場を多様化し、自治体レベルで品質管理を強化すべきだとの声も出ている。
南永淑(ナム・ヨンスク)慶尚北道議員は先月28日に開かれた第360回慶尚北道議会臨時会第1回本会議の5分自由発言で、価格暴落により経営難に直面する農家のため、道レベルの緊急かつ実効性ある対策を求めた。
南議員は「生産費すら回収できず、大切に育てた木を電動ノコギリで切り倒す悲惨な状況が各地で起きている」とし、「徹底した品質管理とともに“慶北認証制度”を導入し、糖度基準に満たない商品や規格外重量の商品の出荷を厳格に制限し、基準を満たした高品質商品にのみ知事認証マークを付与して、失われた消費者の信頼を回復すべきだ」と主張した。
さらに「輸出市場の多角化と加工品開発支援で東南アジア偏重の輸出構造を改善し、余剰在庫を吸収できるよう加工施設と研究開発支援を強化すべきだ」とし、「特定品種への偏りを解消するため“レッドクラレット”“グローリスタ”など慶尚北道が開発した優秀な新品種へ転換する農家に対し、施設費や苗木費を大幅に支援する必要がある」と付け加えた。
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