9日、米フロリダ州ブレバード郡の地下の排水管に絶滅危惧種のマナティーが閉じ込められているとの通報が入った。[フェイスブック キャプチャー]
AP通信とフロリダの地元紙フロリダ・トゥデイなどによると、9日(現地時間)、フロリダ州ブレバード郡メルボルンビーチ近くの道路下の排水管で、マナティー1頭が抜け出せなくなっているとの通報があった。
近隣住民は排水管の中から奇妙な物音と動きに気づき、当局に知らせた。現場に出動したフロリダ魚類野生生物保護委員会(FWC)と消防当局は、地下のコンクリート管にマナティーが挟まっているのを確認した。
当局はヘリコプター2機を動員して現場を支援する一方、重機を投入して道路のアスファルトを切断し、大規模な掘削作業を行った。
マナティーが傷つかないよう慎重にコンクリート管を取り除くなど、約6時間に及ぶ救出作業の末、マナティーは地上へ引き上げられた。
救出されたマナティーは体長約2.1メートル、体重186キログラムと確認された。発見当時、低体温症などの深刻な異常症状はなかった。
しかし、狭い管の内部でぶつかってできた尾とヒレの傷や軽い脱水症状が見つかり、近隣のシーワールド・オーランド(SeaWorld Orlando)リハビリセンターへ搬送された。
専門家らは今回の事故が、寒さに弱いマナティーの習性によって起きたとみている。
「海牛」と呼ばれるマナティーは、水温が摂氏20度を下回ると体温維持が困難になる。
今回発見された個体も、暖かい水路を求めて近隣水域から移動する途中、複雑な下水施設に誤って入り込んだ可能性が高いというのが現地専門家の見方だ。
特に事故現場が、本来の生息地と推定されるインディアンリバー水域から約20キロ離れており、暖かい水温を求めて長距離移動する途中で閉じ込められたとみられている。
フロリダ魚類野生生物保護委員会の関係者は「マナティーは特に保護が必要な絶滅危惧種であり、今回の救出は非常に意味のある成果だ」とし、「治療を終え次第、健康状態を見て本来の生息地へ放す計画だ」と述べた。
一方、フロリダでは冬になるたびマナティーが排水施設や水門に閉じ込められる事故が繰り返されており、当局は市民に注意を呼びかけ、迅速な通報を求めた。
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