米国のドナルド・トランプ大統領が2日(現地時間)、ホワイトハウスで行われた重要鉱物備蓄計画「プロジェクト・ボルト(Project Vault)」の公式発表の場で、ダグ・バーガム内務長官の発言を聞いている。EPA=聯合ニュース
トランプ大統領は関税引き下げの発表直後、重要鉱物に対する戦略的備蓄計画を公開し、「1年前の出来事を繰り返したくない」と語った。トランプ大統領は昨年、中国に関税で圧力をかけたが、レアアースを武器化した中国の対応に、結局は関税引き上げを撤回。「TACO(Trump Always Chickens Out、トランプはいつも尻込みして退く)」という議論を巻き起こした。
◇「ロシア産原油」を名目に…具体策はなし
トランプ大統領はこの日、自身のSNSに「ナレンドラ・モディ印首相と電話会談を行った」とし、「彼(モディ首相)の要請に基づき、相互関税を25%から18%に引き下げることにした」と明らかにした。ホワイトハウスは、ロシア産原油の輸入に対する追加報復関税25%も撤回すると発表した。これにより、インドに対する関税は従来の50%から18%へと「垂直落下」することになる。
トランプ大統領は、「(インドが)ロシア産原油の購入を停止し、米国や、将来的にはベネズエラからより多くの(原油を)購入することにした」という点を関税引き下げの背景に挙げた。また、「5000億ドル(約78兆円)以上の米国産エネルギー・技術・農産物など、高水準の『米国産購入』を約束した」と主張した。
しかし、インドによる米国産原油および物品の購入に関する具体的な計画や日程などについての説明はなかった。
モディ首相はX(旧ツイッター)への投稿で、関税引き下げについてトランプ大統領に「感謝する」と述べた。しかし、ロシア産原油の輸入停止計画はもちろん、米国製品の輸入に関する言及はせず、むしろ自身が「14億のインド国民を代表する」とし、インドの巨大な市場規模を遠回しに誇示するような姿を見せた。
◇「20億市場」から米国のみ除外…関税を「垂直引き下げ」
欧州の主要メディアは、インドに対する関税引き下げが、先月27日に締結されたEUとインドのFTA合意直後に出された点に注目した。英BBCは「トランプ氏の関税引き下げは、FTA締結から1週間も経たずに出された措置」と意味を付与し、フィナンシャル・タイムズ(FT)も「FTAによってトランプ大統領がむしろ圧力を受けた可能性がある」と分析した。
EUとインドは2007年からFTA交渉を進めてきたが、合意点を見出せずにいた。しかし、トランプ大統領が同盟国はもちろん戦略的パートナー国に対しても無差別的な関税圧力を加えた後、議論が急進展し、最終的に20年越しでFTAの締結に成功した。
EUとインドはFTA合意に基づき、貿易品目のうち96.6%に対する関税を撤廃する見通しだ。これは20億人の人口と世界経済の25%、世界貿易の3分の1をカバーする巨大な無関税市場が形成されることを意味する。関税で「壁」を築いた米国が参入できる余地は制限される可能性が高い。
両側に関税で圧力をかけてきたトランプ政府は不快感を示した。ジェミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表は先週、フォックスニュースのインタビューで「米国がグローバル化の問題を解決しようと努力している最中に、EUがむしろグローバル化をさらに強化した」とし、脱・米国に近い動きを見せた欧州諸国を叱責した。
強く出れば後退? トランプ氏、EUとFTA締結したインドに「関税引き下げ」(2)
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