メルセデス・ベンツがエヌビディア、ウーバーと協業し、ロボタクシーサービスを開始する予定だ。新型Sクラスにエヌビディアの自動運転AI「アルパマヨ」を搭載し、ウーバーのタクシープラットフォームを活用して高級リムジンタクシーとして試験運用する計画だ。[メルセデス・ベンツ]
メルセデス・ベンツが「ロボタクシー」市場に参入する。高級セダン「Sクラス」にエヌビディアの自動運転人工知能(AI)モデル「アルパマヨ」を組み合わせ、ウーバーのロボタクシープラットフォームを活用してレベル4の自動運転を本格化させるという。先月29日(現地時間)、ドイツ・シュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ本社で会ったオラ・ケレニウス会長、マグヌス・エストバーグ最高ソフトウェア責任者(CSO)は、ベンツの自動運転技術の強みとして迷わず「パートナーシップ」を挙げた。
ベンツは車の中枢となる「MB.OS」というオペレーティングシステムを自社開発した。最大の特徴は開放性だ。ケレニウス会長は「どの国のどんなテック企業とも相互に連携できるよう設計した。MB.OSという流れる川に機能を継続的に加えられるということだ」と説明した。国を問わず地域に合わせた最適化を実現し、迅速に市場に浸透する戦略だ。
エストバーグCSOはエヌビディアと協業した理由について「第一は優れた技術、第二は米国市場で自動運転の経験を積むためだ」と答えた。続けて「エヌビディアだけでなく、中国市場では中国AI企業『モメンタ』とも手を組む。地図も欧米ではグーグル、中国ではAマップ、韓国ではTマップを使う形だ」と語った。MB.OSは音声対話と情報検索のためチャットGPT、ジェミニ(Gemini)も導入している。
テスラがソフトウェアから車両まで自社技術で垂直統合したのとは対照的に、ベンツはエヌビディア、グーグル、ウーバーなど、いわゆる「反テスラ」陣営の技術を積極的に受け入れている。ケレニウス会長は「競争相手に追いつき、さらに先を行かなければならない状況で、各国パートナーとの協力がスピードを高める方法だ」と強調した。現在の市場が、かつてドイツ車が技術で圧倒していた時代とは異なる点も認めた。彼は「最初から最後までオーダーメードのスーツのように車を作る時代は終わった。自前でチップを作るより、エヌビディアやクアルコムのような世界最高のチップメーカーと組む方がよいというのが我々の結論だ」と述べた。
ベンツは最近、テスラの自動運転(FSD)と同段階のレベル2自動運転を中国市場に投入した。エストバーグCSOは「年内に米国の複数地域で発売する予定で、欧州はレベル2規制が緩和されれば来年初めに投入できるだろう」とし、「欧州基準を採用する韓国でも、規制が緩和されれば来年初めごろ自動運転車が投入される見通しだ」と語った。
米トランプ政権がベンツ本社を米国へ移転するよう要請したとの報道について、ケレニウス会長は「昨年、ハワード・ラトニック商務長官と会ったのは事実だ。本社移転の話は投資の話をしている中で即興的に出たものだ」と語った。続けて「我々も米国に積極的に投資する計画だが、そのような決定は一晩で下すものではない」と答えた。
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