ビットコイン キム・ジュウォン記者
ビットコインの価格が史上最高値を記録してからわずか2カ月で、30%近く下落した。この過程で、暗号資産全体の時価総額から約1兆ドル(約155兆円)が蒸発した。
コインマーケットキャップによると、18日午後2時現在、ビットコインは1枚あたり8万6000ドル台で取引されている。投げ売りの分岐点となる心理的抵抗線である8万5000ドル台に迫った。昨年10月7日に12万6000ドルを突破し史上最高値を記録したビットコイン価格は、最近急激な下落局面に入っている
悲観論も広がっている。マクロ経済学者のルーク・グローメン氏は「来年には価格が4万ドルまで暴落する可能性がある」と見通した。ブルームバーグのシニア・コモディティ・ストラテジスト、マイク・マクグローン氏の見方はさらに厳しい。彼は「現在の状況は単なる小康状態ではなく、ほぼ1世紀前の大恐慌に近い」と述べ、「ビットコイン価格が来年までに1万ドルまで下落する可能性がある」と警告した。
ブルームバーグによると、ビットコイン価格は今年年初比で7.8%下落している。通年では過去4番目に大きい下落率となる可能性が高い。2022年の最後の下落期以降、ビットコインの半減期と結びつく「4年周期説」のタイミングとも重なる。特にブルームバーグは「過去3回の下落はデジタル資産業界の大規模不祥事や業界崩壊と連動していたのに対し、今回の下落はそうした事件がない初のケースになる可能性がある」と分析した。
昨年10月からの下落局面を引き起こした要因として、極端な「借入依存投資」(レバレッジ取引)が挙げられる。ここに大量保有者、いわゆる「クジラ」の売りが重なった。英国の金融データ企業ファーサイド・インベスターズによると、米国に上場している11銘柄のビットコイン現物ETFからは2日間(15~16日)で、計6億3480万ドルが流出した。上場している9銘柄のイーサリアム現物ETFでも4取引日連続で売り越しとなり、5億1070万ドルが流出した。市場心理を示すコインマーケットキャップの「恐怖と欲望指数」も、今月に入って「極度の恐怖」または「恐怖」ゾーンにとどまっている。
ヘッジファンド「アポロ・クリプト」のプラティク・カラ氏は、「ポジティブな材料が多いにもかかわらず、上昇が続いていない」とし、「既存の“クジラ”による売りが上昇モメンタムを確実に断ち切った」と指摘した。ドナルド・トランプ米大統領が「親暗号資産」方針を掲げ法制化に動くなど、プラスの環境変化があったものの、市場の冷え込みを解消するには至っていない。これまで似た動きを見せていたビットコインとS&P500指数も、今月に入って異なる値動きを示している(脱同調)。
フィナンシャル・タイムズ(FT)は、「過去2カ月間の売りの原因として、米国の利上げ経路をめぐる不確実性、ハイテク株の高評価に対する不安が他のリスク資産にも波及した、との分析が挙げられている」と伝えた。
短期的にはビットコインのさらなる下落見通しに重みが置かれているものの、長期的には強気論も出ている。世界最大の資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、「ソブリン・ウエルス・ファンド(国富ファンド)が今週、ビットコイン価格が8万ドルを少し上回る水準で割安感を見て買いに入った」と伝えた。“マネーの木”の異名を持つアーク・インベストのキャシー・ウッドCEOは2030年の目標価格を120万ドルと提示した。ウッド氏は「長期的にはビットコインは金を上回る」とし、「機関投資家はまだ“足を少し浸した程度”にすぎず、今後の資金流入余地は非常に大きい」と主張した。
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