6日(現地時間)、米ワシントンで開かれたケネディセンター名誉賞授賞式で演説するトランプ米大統領 [AP=聯合ニュース]
5日に「文明消滅(civilizational erasure)」という表現まで使用して欧州の現状況を辛らつに批判したトランプ政権のNSSが発表されると、ドイツのヨハン・ワーデフール外相は直ちに「いかなる国、政党の助言も受ける必要はない」と不快感を表した。続いて「米国は最も重要な同盟」としながらも「表現の自由、ドイツ内でどのように自由な社会を組織するかに関する問題などは米国が関与することではない」と一線を画した。
欧州議会の対米関係委員長ブランド・ベニフェイ議員(イタリア)は「極端で衝撃的な言葉ばかり」とし「決して容認できない」と述べた。さらに「一部の内容は露骨な介入」と規定し「欧州連合(EU)に対する正面からの挑戦」と主張した。
独シュピーゲルなど欧州メディアもNSSが「EUの分裂を狙っている」という評価を出した。仏日刊紙ルモンドは「米国が欧州内の右翼政党活動を擁護することで欧州国家の分裂を深め、EUを弱化させる」と強く批判した。NSSはEUに対する強い不信感とは反対に、代案勢力となる欧州内の右翼政党については高く評価した。
欧州分裂戦略はもともとロシアが以前から西側勢力に対抗して進めてきた戦略だ。これに対し一部の専門家らは米国がロシアの戦略を借用していると指摘する。米歴史学者ティモシー・スナイダー氏はニューヨークタイムズ(NYT)のインタビューで「新たなNSSは、ロシアの国家安保文書で見られる形式と似ている」とし「NSSがロシアの理念的方向に傾いている」と指摘した。
NYTなど主要メディアは欧州を米国戦略資産にただ乗りする存在と判断してきたトランプ政権の認識が今回のNSSで公式化されたと分析した。米国優先主義路線において欧州への支援は財政負担になるだけという認識がトランプ大統領の支持層「MAGA(Make America Great Again)」全般にある。J・D・バンス副大統領、ヘグセス国防長官などトランプ大統領の側近もこうした主張を後押しする発言を公開席上で続けてきた。
欧州に対する今回のメッセージは米ビッグテック(大型技術企業)保護の意図があるという分析もある。欧州はその間、メタ、X(旧ツイッター)など米国企業にデジタルサービス法(DSA)を根拠に強い制裁を加えてきた。最近EU執行委員会はXのアカウント認証表示と広告政策がDSAに背くとし、約1億2000万ユーロ(約217億円)の課徴金を課した。米国は欧州が自国のデジタル産業育成のために不合理な制裁を加えていると強く反発してきた。
最大同盟国の米国の突発的な動きを受け、欧州の米国依存を減らす動きは加速すると予想される。欧州はロシアの脅威の中、米国の軍事的支援に大きく依存してきた。しかし米国が防衛費分担金引き上げなど圧力を加えると、欧州主要国は軍備増強、徴兵制復活など自強路線を拡大してきた。ドイツは2029年までに国防予算をウクライナ戦争勃発当時の2022年の510億ユーロから1520億ユーロへと3倍に増やす方針であり、フランスは2035年までに兵力を5万人拡充することにし、準徴兵制性格の服務制度導入を公言した。
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