3日、ソウル松坡区(ソンパグ)のクーパン本社の様子。[聯合ニュース]
しかし今回の個人情報流出をきっかけに、クーパンが顧客情報の取り扱いや管理の基本すら守れていなかったとの批判が出ている。個人のセンシティブな情報を扱う担当者に外国人が含まれていることに不安や反感を示す消費者も増えている。
◇自由な雰囲気、裏目に出たか
4日、クーパンによると、同社は韓国〔ソウル・板橋(パンギョ)〕以外にも、米国(マウンテンビュー・シアトル・ワシントンD.C)、中国(北京・深セン・上海)、インド(ベンガルール)、台湾(台北)、シンガポールなど、世界10カ所以上の都市にオフィスを置いている。人種・性別・学歴・年齢に関係なく人材を採用している。物流センターなど子会社を除くクーパンの従業員は約1万人で、そのうち10%が外国国籍者だ。特に情報技術(IT)部門の人材の相当数が外国人であるとされている。
多国籍人材を呼び込むため、クーパンは従来の韓国大企業との差別化を前面に打ち出した。勤務時間を自由に設定できる柔軟な働き方、場所に縛られない在宅勤務、十分な有給休暇など、社員の自主性を保障する企業文化を最大の強みとしてきた。
しかしインターネットコミュニティでは、クーパンが韓国人社員に対して逆差別が激しいという不満も継続的に提起されている。外国人社員が国内勤務となった場合、韓国人社員には提供されない住居支援や子女学費などの福利厚生を受けられる一方で、韓国への愛着がなく文化理解度が低い、責任感に欠けるケースがあるという指摘だ。IT業界関係者は「技術的な業務能力ばかりを重視するあまり、勤務倫理などに関する教育が疎かになっていた可能性が高い。仕事に対する基本的な認識が韓国人社員とは違っていたことも考えられる」と話した。
◇センシティブな情報、外国人に任せてもよいのか
クーパンは職種別の外国人職員の比率や国籍については公開していない。しかしIT業界では、同社で働く開発エンジニアの相当数が中国人だと見られている。
中国のIT企業では、高年俸を約束する代わりに午前9時から午後9時まで週6日働く、いわゆる「996勤務」が横行している。中国最大のEC企業を運営するアリババグループがその代表例だ。このため中国人エンジニアの間では、適切な待遇が保障され、ワークライフバランスが保てる職場としてクーパンが就職先に挙がっているとされる。
EC業界では、クーパンが中国人の中途採用エンジニアを受け入れる過程で、中国のアリババやジンドン(京東)ドットコムといったプラットフォーム先発企業のノウハウを吸収した可能性も指摘されている。特にジンドンは、クーパンと同じく商品を直仕入れし、各地域に物流倉庫を構築して当日配送サービスを展開している。人工知能(AI)を用いて地域別のビッグデータを分析し、予測される注文商品を事前に確保する方式で配送速度を高めてきた。これはクーパンが目指す物流自動化と類似した方式だ。今回、クーパン顧客3770万人分の情報を流出させた中国人元社員も、中途採用されたエンジニアだったとされる。過去の勤務先については、まだ確認されていない。
セキュリティ業界関係者は「中国は北朝鮮やロシアと並び、国家主導のサイバー侵害活動が活発な国の一つだ」とし、「中国籍の社員に開発業務の相当部分を任せていたという点が、リスク要因として受け止められかねない」と述べた。
一方、IT業界関係者は「国籍に関係なく、同じ年俸で実力のあるエンジニアを探そうとすれば、中国人材と接触する機会が多くなる」とし、「流出者の国籍にばかり目を向けるのではなく、人員管理の体制そのものがずさんだった可能性にも目を向けるべきだ」と指摘した。
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