米インディアナ州の大豆農場で収穫された大豆。[AP=聯合ニュース]
SCMPの報道によると、中国は年間1億トンの大豆を輸入している。これは世界の大豆貿易量の60%を占める割合だ。大豆は主に食用油や家畜用飼料に加工される。
米国産大豆の最大輸入国も中国だ。米国は昨年だけで2700万トンの大豆を中国に輸出した。米国全体の輸出量の45%にあたる。米国側が高関税を課したことへの報復措置として、今年6月以降、米国産大豆の輸入を停止していた中国は、先月30日の米中首脳会談直前になってようやく購入を再開した。
中国が米国産大豆の最大消費国となった理由は、米国側にあった。中国は1995年まで大豆の純輸出国という地位を維持していた。肥沃な黒土帯をもつ黒竜江省をはじめとする東北地域で大規模栽培が行われていた。しかし、米国の説得を受けて中国が2001年12月に世界貿易機関(WTO)に加盟すると、状況は変わった。
中国は1999年に締結した米中農業協力協定とWTO加盟議定書に基づき、農産物関税を平均17%まで引き下げた。大豆関税は3%にまで低下した。北京人民大学の鄭風田教授はSCMPに対し、「中国は米・小麦・トウモロコシなど主要穀物の自給自足を維持することを原則としていたため、当時収穫量が少なかった大豆を開放した」と語った。
生活水準が向上するにつれ肉類消費が急増し、それに伴って家畜飼料である大豆粕(食用油の生産後に残るかす)の需要も増大したことが、大豆輸入拡大に影響を与えた。植物油である大豆油も、その安価さを背景に消費が急増した。
中国が米国産農産物への依存度を下げることを決めたのは、トランプ大統領1期目の2018年、第一次米中貿易戦争が勃発した後だ。中国農業科学院の鐘偉研究員はSCMPに対し、「人々は、米国が中国の台頭を抑えるために中国を敵として扱っており、大豆を武器化する可能性があることに気づき始めた」と述べ、「しかし現在では、大豆は米国との貿易協議で中国にとっての武器にもなっている」と語った。
翌年から中国は大豆の栽培拡大と高効率品種の育成にも力を入れ始めた。その結果、中国国家統計局(NBS)によれば、大豆生産量は2018年の1600万トンから昨年は2065万トンへと29%増加した。しかし、これは輸入総量の約20%にすぎず、完全な自給は難しいとの懸念もある。SCMPは「国内ですべての大豆を生産しようとすれば、主食穀物の栽培面積を圧迫し、むしろ食料安全保障を脅かす側面がある」と指摘した。
そのほかにも中国はブラジルやアルゼンチンなど、供給先の多角化を図る試みを進めている。SCMPによると、今年9月に中国が輸入した大豆のうち、ブラジル産が85.5%を占めた。これは、前年の同じ期間と比べて30%増加した数値だ。
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