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【社説】韓米関税合意、時間がかかっても国会の批准が必要だ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

先月29日、慶州(キョンジュ)国際メディアセンターで韓米関税交渉関連のブリーフィングをする金容範(キム・ヨンボム)大統領秘書室政策室長 [聯合ニュース]

大統領室が韓米関税合意に対して国会の批准同意が必要でないとの結論を下したという。「この合意の了解覚書(MOU)は法的拘束力がなく、批准同意対象でない」と判断し、特別法制定でその代わりをする方針という。結論から言うと不適切だ。憲法第60条1項は「国会は国家や国民に重大な財政的負担を与える条約に対して批准同意権を持つ」と規定している。「MOUは条約ではないため批准が必要ない」という大統領室の主張は言葉遊びに近い。

今回の関税合意の核心は今後10年間にわたり3500億ドル(約54兆円)規模を米国に投資するというものだ。政府の説明によると、この金額は現金投資2000億ドルと造船業協力プロジェクト(MASGA) 1500億ドルで構成され、現金投資は年間最大200億ドル限度内で段階的に執行される。財源は韓国銀行(韓銀)が外貨準備高の運用で得られる年150億ドル水準の利子・配当収益をまず活用し、不足分は国策銀行の海外債券発行で調達する方針だ。構造上短期外貨流出リスクが大きくないとしても、国家財政・通貨政策に重大な影響を及ぼす。憲法が国会批准を要求した「重大な財政的負担」の範ちゅうに含まれる。金民錫(キム・ミンソク)首相も国会で「関税交渉が妥結すれば批准同意が必要だ」という野党議員の発言に「その必要がある」と答えた。


その政府が突然立場を変えた理由は何か。政府は批准手続きを踏めば関税の引き下げが遅れ、企業の被害が大きくなるという点を前面に出している。2007年に国会に提出された韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案が与野党の対立で約4年後に通過した前例も取り上げた。しかし国会の同意なく与党主導の特別法で莫大な対外投資を推進すれば、批准遅延よりはるかに大きい政治的・経済的逆風を受けるおそれがある。通商条約法第13条は国会批准のためには財源調達案と国内産業補完対策を共に提出するよう規定している。政府にはわずらわしい手続きだが、これを踏んでこそ野党と国民が正当性を認めて挙国的な投資が可能になる。


しかも今回の合意は収益配分(5対5)、損失相殺方式、プロジェクト選定手続きなど不透明な部分が少なくない。合意内容が入ったファクトシートさえ公開されていない状況で米国側は「韓国から9500億ドルの投資を受ける」(トランプ大統領)という発言まで出ている。交渉の結果を透明に公開し、国会の批准を受けることが国民の信頼を確保する道だ。国民の力も批准を政争の手段として悪用してはいけない。関税交渉の穴や毒素条項を詳細に点検するものの国益のための迅速な執行には協力する必要がある。



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