エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が10月30日午後、ソウル・三成駅近くの「カンブチキン」でサムスングループの李在鎔会長、現代自動車グループの鄭義宣会長とチキン会合をしている。キム・ギョンロク記者
◇スーパーサイクル、もう半分ほど過ぎたか
「IT産業のコメ」を生産するメモリー半導体産業は、景気循環に乗る典型的なサイクル産業だ。「景気回復→拡張→鈍化→沈滞」と続くサイクルの周期は平均4年だ。2010年以降のサイクルを確かめてみると、1年9カ月~2年は株価が上がり、その後1~2年間は株価が下落する傾向を見せた。最近のメモリー株価サイクルの底は昨年11月末だ。この時から広帯域メモリー(HBM)など生成AI関連の需要が増加し株価が底を打って上昇した。
これまでのメモリーサイクル周期に代入すればいまは上昇局面の中盤にも至っていない状況とみることができる。半導体専門アナリストは今回始まった株価上昇サイクルは期間と強度の面で過去と大きく異なると口をそろえる。まず今回の上昇サイクルのピークは2027~2028年ごろを挙げる。上昇サイクルは約1年前から始まったがまだ2~3年は残っているとみたのだ。
株価上昇のレベルも過去より強くなったと強調する。サムスン電子の株価上昇率(終値基準)が3%を超える日が頻繁になったことがこれを証明する。時価総額600兆ウォンに達する大型株はかなりの買い注文が集まらない限りこれほどの変動性を見せることはない。
◇9月から新たな局面始まる
上昇サイクル区間は9月を基点に分かれる。専門家らは米ビッグテックのAI投資トレンドがこの時を基点に突然変わったと診断する。AI技術の進化段階が「学習段階」から「推論段階」に早く移ってメモリー需要が爆発的に増えたということだ。
これは一定水準以上の量が蓄積されればある瞬間で質的に変わる「量質転化」の過程だ。学習段階では生成AIが単純にデータを学習して質問に対するもっともらしい回答を出すことが重要だった。しかしチャットGPTやジェミニなどが大衆の中に急速に拡散し、ユーザーは生成AIにさらに正確で精巧な作業を要求している。
過去に保存された対話データを引き出して新たな対話主題を投げかけ、既に学習した作業パターンによってイメージと動画を編集するなど推論が必要なことまで任せる。学習段階では演算能力が良いGPUと処理速度が速いHBMメモリーが主に必要になった。
しかし推論段階に移ればこの範囲を超える。記憶しなければならない過去のデータが幾何級数的に増え、DRAMとNAND、SSDなどあらゆるメモリー半導体が必要になる。専門家らは来年のメモリー業況に対し、HBMだけでなく伝統的なメモリー製品いずれも完売するのと変わらない状況とみている。
HBM売上も保守的に見ても今後4年間で年平均30%ずつ成長するだろうという見通しだ。米ビッグテックがこれを悟ったのが9月ごろだ。サムスンアクティブ資産運用マネジャーのヤン・ヒチャン氏は「AI技術が学習から推論へシフトし完全に新たな半導体サイクルが始まった。これは断片的な変化ではなく構造的な変化で、これを基にしたメモリースーパーサイクルは今後2~3年間持続するだろう」と強調した。
「GPU?再びメモリー時代…半導体サイクルは半分も過ぎていない」(2)
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