ドナルド・トランプ米国大統領(左)と徳仁天皇が27日、都内の皇居で会談し、握手を交わしている。徳仁天皇はトランプ大統領に対し、「またお会いできてうれしいです」と英語で伝えた。トランプ大統領は6年前の2019年、第1期政権当時に日本を訪れ、徳仁天皇と会ったことがある。[写真 AFP=聯合ニュース]
日本に到着したトランプ大統領は徳仁天皇と会見した。トランプ大統領は徳仁天皇の即位直後である2019年5月に国賓として日本を訪問している。
今回の訪日のハイライトは両国首脳会談だ。防衛費の増額はもちろん、米日間の関税交渉なども議題になる見通しで、高市首相にとっては就任からわずか1週間で「日米同盟の強化と信頼関係の構築」という最初の課題に直面することになる。高市首相はトランプ大統領と「ゴルフ外交」で親交を築いた安倍晋三元首相の継承者である点を前面に出すとみられている。
25日に行われた初の電話会談で安倍元首相のことを話題にしたのに続き、安倍昭恵夫人の提案により、安倍元首相が生前に使用していたゴルフクラブを贈る案が検討されていることもその一例だ。日本政府はゴルフ好きのトランプ大統領の好みを考慮し、能登半島地震で被災した石川県金沢市の特産品である金箔をあしらったゴルフボールを贈る案まで検討していると伝えられている。
高市首相は首脳会談とは別に、神奈川県横須賀の米海軍基地訪問に同行し、原子力推進の超大型空母「ジョージ・ワシントン」にともに乗艦する予定だ。共同通信によれば、高市首相が米大統領専用ヘリ「マリーンワン」に同乗して移動する案を調整しているという。
日本が神経をとがらせている分野は防衛費だ。高市首相はトランプ大統領の訪日に合わせて防衛費増額カードを切り、先手を打った状態だ。これはトランプ大統領がかつて日本の防衛費に不満を示し、「我々は日本を守らなければならないが、日本は我々を守る必要がない」と発言したことがあるためだ。高市首相が最近の国会演説で、当初2027年までにGDP(国内総生産)の2%水準まで引き上げる予定だった防衛費を、2年前倒しして年内に増額すると表明したのも、このトランプ大統領の発言が影響したという。
米日関税交渉で約束した5500億ドル(約84兆円)に達する投資に関する協議も、高市首相にとって課題だ。両国首脳が関税協議の合意文書に署名する方針を進める一方で、日本側は今回の首脳会談で、対米投資の履行問題が議題に上る可能性があるとみている。米国の対日貿易赤字を縮小する方策として、日本の自動車メーカーが米国で生産した車両を日本に逆輸入する案も出ている。
一方、トランプ大統領に先立って訪日したハワード・ラトニック商務長官は27日、日本経済新聞とのインタビューで「米日が合意した5500億ドルの対米投資先が年内に決まる」と述べ、電力・ガスパイプライン・造船などのインフラ分野に資金を投じる予定だと明らかにした。
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