北朝鮮の国旗
朝鮮中央通信はミサイル総局の主導で重要武器体系試験が行われたとし、「平壌市(ピョンヤンシ)力浦(リョクボ)区域から北東方向に発射された2発の極超音速飛行体は咸鏡北道漁郎郡(ハムギョンブクド・オラングン)の櫃床峯(ケサンボン)付近の目標点を強打した」と23日、報道した。
試験発射には朴正天(パク・ジョンチョン)党中央軍事委員会副委員長、金正植(キム・ジョンシク)軍需工業部第1副部長、張昌河(チャン・チャンハ)ミサイル総局長が参観し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は出席しなかった。
北朝鮮は今回発射した武器の具体的な機種や諸元を公開しなかった。ただ、「極超音速飛行体」という表現から推測すると、今月初めの閲兵式(軍事パレード)に登場した極超音速滑空体(HGV)形状の弾頭を搭載したKN-23系列短距離弾道ミサイル(SRBM)「火星11マ」である可能性が提起される。
朝鮮中央通信は今回の試験について「潜在的な敵に対する戦略的抑止の持続性と効果性を向上させていくための国防力発展計画事業の一環」と説明した。
試験発射を参観した朴正天副委員長は「我々の活動は明確に戦争抑止力を引き続き高度化していくことにあり、その目的は自らの防衛を強化するためのもの」とし、ミサイル開発の防御的性格を強調した。
ただ、今回の発射は北朝鮮住民が接する労働党機関紙の労働新聞や朝鮮中央放送などでは報道されなかった。
今回の発射はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を控えて行われたもので、5月8日に火星11型など複数の種類の短距離ミサイルを発射して以来167日ぶりの弾道ミサイル挑発であり、李在明(イ・ジェミョン)政権に入って初めてだ。
慶州(キョンジュ)で開催されるAPEC首脳会議を控えて韓米・韓中首脳会談などで北朝鮮の核問題が扱われると予想されるだけに、今回の試験は国際社会に対する「存在感誇示」目的もあるという分析が出ている。
この記事を読んで…