J・D・バンス米副大統領が20日(現地時間)、米メリーランド州アンドルーズ統合基地でイスラエルに向かう専用機の方へ歩いている。 [AP=聯合ニュース]
◆不安定な第1段階停戦…米国は第2段階速度戦で収拾
20日(現地時間)のタイムズ・オブ・イスラエルなど現地メディアによると、J・D・バンス米副大統領は21日、イスラエルを訪問し、イスラエルのネタニヤフ首相、ヘルツォグ大統領、人質の家族と会う計画だ。迅速にハマスの武装解除、イスラエル軍の完全撤収などの第2段階に進まなければ停戦が水の泡になるという危機意識が影響を及ぼしたと解釈される。バンス副大統領の訪問の前日にウィトコフ米中東特使、トランプ大統領の娘婿のクシュナー元大統領上級顧問がイスラエルで停戦合意履行事項を点検したのも同じ脈絡だ。
イスラエル軍は19日、ガザ地区南部ラファなどで自国軍2人が殺害されたとし、ハマスの停戦違反として報復空襲を断行した。ガザ保健当局はイスラエルの空襲でガザ地区全域で少なくとも45人のパレスチナ人が死亡したと発表した。ハマスはイスラエルが空襲を正当化するため停戦を違反したと主張している。停戦後9日ぶりに武力衝突が発生し、トランプ米大統領の仲裁案が試されている。
◆イスラエル人とパレスチナ人の恨みが浮上
さらに人質が受けた苦痛が再照明されるなど、2年間の戦争期間中の双方の恨みも表れている。第1段階の仲裁は停戦という成果を出したが、実際の和平はその後の過程にかかっているという声が出ている。ロイター通信は13日に解放されたイスラエル人の人質アビナタン・オル氏について「体重が40%ほど減るなど深刻な栄養失調状態だった」と報道した。AP通信は「人質が十分な栄養の供給を受けられないまま長時間ハマスの地下トンネルに閉じ込められ、日光もほとんど浴びていなかった」と伝えた。7月にはある人質が自分の墓を掘るよう強要される映像が公開され、イスラエル人の怒りを買った。
停戦後の封鎖によるガザ地区内の救護品伝達も依然として遅れている。イスラエルはガザ地区の関門と呼ばれるラファの開放を人質の遺体引き渡しと結びつけるという立場だ。仲裁案によるとハマスは28人の遺体をイスラエルに引き渡すべきだが、現在まで引き渡した遺体は13人にすぎない。イスラエルはハマス側からの引き渡しが完全に終わるまでラファを開放するのは難しいとし、救護品トラックの出入りも部分的に許可されている状態だ。
◆ガザ地区の和平、海外メディアは懐疑的な評価
海外メディアは今後もガザ地区の和平は容易でないとの見方を示している。BBCは20日、「ハマスはまだ自ら立ち上がる」と題した記事で「ハマスは技術官僚型の過渡委員会にガザ地区の統制権を譲ることが可能といったが、実質的な武装解除は組織の理念などと関連していて容易ではないはず」と伝えた。「ハマスは常に戦争を準備してきた。その証拠が地下トンネル網」とも分析した。
60億ドルを投入して最大400キロにぼる地下世界を長さ42キロ・幅11キロの狭いガザ地区に構築したが、これを簡単に放棄することはないということだ。BBCは地下戦専門家であるハイファ工科大のイェフダ・クピル教授を引用し「イスラエルは民間住居地までつぶす形でトンネル網破壊作戦を継続しているが、前途は遠い」とし「ハマスがトンネル復元などインフラ復旧を狙うのは疑いの余地がない」と評価した。
イスラエルもハマスに対する圧力を緩めない可能性がある。イスラエルメディアのエルサレムポストは「イスラエル軍がヒズボラとシリアにしたように、ハマスに対しても『平時』にさらに攻撃的、先制的な作戦を展開するだろう」と伝えた。停戦後のラファ空襲が見せるようにハマスの挑発を名分にして低強度の打撃を加え、持続的に警告メッセージを送る可能性がある。
この記事を読んで…