2019年に大阪で開かれた主要20カ国首脳会議で、ドナルド・トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席が首脳会談を行っている。[AFP=聯合ニュース]
AP通信は20日(現地時間)、「中国は米国との貿易戦争で反撃するために、米国の『戦術書(playbook)』を借りている」とし、「米国の制裁方式を精密に模倣し、それをそのまま米国に適用している」と報じた。代表的な例がレアアース(希土類)だ。中国は9日、中国以外の地域で自国産のレアアースを0.1%でも使用して永久磁石などを製造する場合、政府の輸出承認を受けるよう義務づけた。レアアースの採掘・精錬、磁石製造、二次資源のリサイクル技術を利用する場合も、許可が必要になる。
これに対して米国は強く反発した。米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリア代表は「この規制のとおりであれば、韓国のスマートフォンメーカーが中国産レアアースを含む製品をオーストラリアに輸出する際にも、中国政府の許可を得なければならない」と述べ、「中国が世界の技術サプライチェーン全体を支配することになる」と警告した。
この制裁は、実は米国の「外国直接製品規則(Foreign Direct Product Rule)」を借用したものだ。米国は数十年間、外国企業が米国製の装備や技術を使って製造した第三国製品まで統制対象とし、中国などへの制裁を行ってきた。バイデン政権が米国製半導体製造装置や関連技術をめぐって中国に課した制裁がその代表例だ。
アジアソサエティ政策研究所(ASPI)のニール・トーマス研究員は「中国は最高の相手から学んでいる」と述べ、「米国の措置が自国をどれほど効果的に制約してきたかを経験したうえで、それをそのまま踏襲している」と指摘した。
中国のこの「ベンチマーキング」は今回が初めてではない。2020年に中国商務部が始めた「信頼できないエンティティリスト(Unreliable Entity List)」は、米国商務省の「エンティティリスト(Entity List)」を模倣したものだ。これにより中国は、特定の外国企業との国内取引を禁止している。
さらに2021年に制定された「反外国制裁法」は、中国外交部や政府機関が非友好的な個人・企業のビザを取り消し、資産を凍結できるようにするもので、米国務省や財務省が行う制裁と似ている。当時、中国の官営メディアはこの法律を「外国の制裁と干渉に対抗し、敵の手段で敵を打つもの」と評していた。
こうした中国の方針は、トランプ第2期政権の発足後、米国が再び関税による圧力を強めたことをきっかけに、さらに活発化している。2月に米国が中国に10%の関税を課すと、中国は即座に、米国のカルバン・クラインやトミー・ヒルフィガーを保有するPVHグループやバイオ企業イルミナなどを「信頼できないエンティティリスト」に加え、中国関連の輸出入および投資を禁止した。3月には米国の10%追加関税に対抗し、中国は米航空宇宙・防衛関連企業15社を輸出統制リストに載せた。
一方、貿易取引では米国が弱みを抱える分野を「原点攻撃」している。中国税関によると、中国は先月1280万トンの大豆を輸入し、9月としては過去最大の輸入量を記録した。しかし、これまで最大の供給元だった米国産大豆は5月以降、4カ月連続で輸入を停止している。その空白をブラジルやアルゼンチンなど南米諸国が埋めている状況だ。
また、トランプ大統領が圧力をかけてきたロシア産原油の不買要求にも、中国は意に介していない。先月、中国はロシアから829万トンの原油を輸入し、中国全体の輸入量の17.5%を占めて首位となった。エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の徐天辰(Tianchen Xu)主任エコノミストは、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)に対し「ロシア産原油の輸入増加は、米中会談を控えた中国の『抵抗的行為』と見ることができる」と分析した。
ただし、このような中国の報復戦略が常に有利に働くわけではないとの指摘もある。イェール大学ポール・ツァイ中国センターのジェレミー・ダウム上級研究員はAPに対し、「米中双方が『国家安全保障に対する包括的な観点』を採用し、(経済などの分野で)互いに制限をかけている」と述べ、「表面上は公平に見えるが、下方への競争では誰も勝者にはなれない」と語った。
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