ドイツのフリードリヒ・メルツ首相。[EPA=聯合ニュース]
フリードリヒ・メルツ首相は10月20日(現地時間)、「AfDとは協力できない」と述べ、「今後数年間、AfDはわれわれの最大の宿敵になるだろう」と語った。これは、CDU指導部が前日から2日間にわたり、来年5つの州で行われる選挙を前にAfDとの協力の可否を議論した結果を発表する席での発言だった。
CDU代表でもあるメルツ首相はAfDについて、「CDUが追求するドイツとは異なるドイツを望んでいる」とし、「根本的な政治信念が違う」と述べた。さらに「AfDが差し伸べる手は、われわれを破壊するための手だ」と強調した。強硬支持層だけを意識した行動には出ないという意思を明確にしたものだ。
先週までは、北東部のザクセン=アンハルト州とメクレンブルク=フォアポンメルン州の2州では、CDUがAfDとの協力を模索する雰囲気が広がっていたという。両州ではAfDが州議会で第1党になる可能性もあるとみられている。このため、旧東独地域を地盤とするCDU政治家らの間では、2018年に党として採択した「AfDとの協力不可決議」を再検討すべきだとの主張が出ていた。
メルツ首相の発表は、連立政権のパートナーである中道左派・社会民主党(SPD)との関係に亀裂が生じている中で出たものだ。AfDとの協力という安易な選択を拒んだのは、伝統的な保守政党としての道徳的基盤が崩れかねないという懸念が背景にあるとみられる。AfDは不法移民の送還やドイツの欧州連合(EU)離脱などを主張している。ベルリン自由大学政治社会学研究所のユリア・ロイシェンバッハ氏は、ドイツメディアとのインタビューで「CDUが極右政党との協力を試みた地域では、むしろ極右政党の支持が強まった」と指摘した。
この記事を読んで…