朝鮮労働党創建80周年慶祝大会が9日夜、平壌綾羅島(ヌンラド)5月1日競技場で開催された。金正恩国務委員長が慶祝大会で聴衆に向かって手をあげている。右からロシアのメドベージェフ国家安全保障会議副議長、ベトナムのトー・ラム共産党書記長、金委員長、中国の李強首相。 [タス通信=聯合ニュース]
北朝鮮は9日夜の慶祝大会、10日の閲兵式で、金委員長を中心に右側に中国権力ナンバー2の李強首相、左側にベトナムのトー・ラム書記長が位置するよう座席を配置した。事実上ロシアのナンバー2であるメドベージェフ安全保障会議副議長の席はトー・ラム書記長の左側だった。
通常、主催者の右側には儀典の序列が最も高い人物が位置する。出席外賓のうち最も儀典序列が高いのはベトナム国家元首のトー・ラム書記長だったが、金委員長は李強首相の席をそこに配置した。9日に北朝鮮に入国する際にも李強首相が率いる中国代表団は朴泰成(パク・テソン)首相に空港で出迎えられた。
これは昨年5月にソウルで開催された韓日中首脳会議と比較される場面だ。当時、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領、岸田文雄首相、李強首相が出席した首脳会議の共同宣言に「朝鮮半島非核化」という表現が入ると、北朝鮮は偵察衛星を打ち上げて反発した。
しかしわずか1年4カ月後、李強首相は金正恩委員長の隣の席で核弾頭を搭載できる戦略武器が多数登場する閲兵式を観覧した。中国とロシアの当局者の面前で核兵器を公開したのは核保有国として事実上認められたという金委員長の自信の表明と見ることができる。
特に金委員長は演説で「わが軍隊の戦闘精神は祖国防衛線だけでなく…有効な戦区でも発揮されると確信する」と述べた。これは人民軍の作戦地域を朝鮮半島に限定しないという意味であり、台湾海峡などの有事においても関与する可能性を残すものだ。韓米日安保協力の強化に合わせて朝中ロの影響力も高めるという金正恩委員長の内心を表した可能性もある。
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